『戦闘シーン編 第五弾』 某マンガ雑誌とかによくあるアレ
こんだけ好き勝手書くと手法についての批判や訂正が欲しくなるから不思議
ども、中身のネタよりも先にこの最初と最後のコメントネタが尽きそうな作者です。
え、こんなの書いてる時点ですでにネタ切れぎみじゃないかって?
……お客さん、世の中には触れてはいけないモノというのが(以下略)。
では今回のネタ。『特殊能力の注意点』といきますか。
ココで書く話はSFやファンタジーに使う『人間離れした特殊能力』に言えそうな事ですので足からず。
まあコレも毎度おなじみ、作者個人の意見ですけどね。
さて、個人的にはこういった「特殊能力」を扱う上で非常に大切なのは『設定』を決めておくことだと思っています。
なぜ『設定』が大切かというと「特殊能力」=「何でもできてしまう」になると作品を書き進める内に「世界観が扱いきれなくなる」という事が多々あるからです。
また「特殊能力」を使う作品ではご都合主義もチートも簡単に作る事が出来るせいで「強さのインフレ現象」が起きやすい事も注意してほしいポイントです。
この手の作品を作る上で主人公に強い力を付けるのはごく自然な流れなのですが、下手に強く作ると総じて味方の、そしてライバル達の力も強力にせざるをえなくなります。
「戦いのたびに主人公が強くなり、それに合わせて敵も強くなる」というのは別に良いと思うのですが行き過ぎるとマンネリになりやすく、また物語の展開がワンパターンになるため先の展開を簡単に読まれるかもしれない。という大きなリスクを背負うわけですね。
ホラ、なんとなく先の展開が読めるマンガとかたまに見るじゃないですか。
大抵そういうのってすぐ打ち切りになって長続きしな(コンコン)おや、こんな時間に一体誰が……え(以下略)。
先ノ展開ガ読メル? ハハ、何ヲ言ッテルノカ分カラナイ。
僕ガ読メルノハ紙ト画面ニ映ッタ文字ダケサ。
再起動まで少々お待ちください。
という事でココからは「強さのインフレ現象」への対抗策を練っていこうかなっと思います。
今回はボケ路線で手法を命名、説明しますね。
1、「チートキャラには戦闘シーンで枷と逆境のプレゼントを贈ろう! 読者は縛りプレイがお好き」作戦
メッチャ鬼畜で外道。だが王道。
この書き方は強すぎるチートキャラにアホらしくても良いから何かしらの逆境、制限を付け、敵さんに勝てる可能性を示してあげる事で戦いにメリハリを付ける手法です。
そして主人公いじめです。
具体的には1話の『状況』でやったオマケ1の考え方をベースにより広く縛り範囲を広げる感じで使う感じですね。
例としては「自分より格上な敵」を筆頭とし「視界、足場を限定」「元仲間や肉親が敵」などが有名所(?)。
他にも「強力な能力に回数制限を付ける」「そのキャラの限界をちゃんと作中に出す」「全力で戦うのに心理的な抵抗のある場所を戦場に」「ステータスを局振りにして一撃でも喰らったらアウト」「ドストライクな異性と戦う」などが当てはまります。
え、最後の?
……この世の心理じゃないですか。
ちなみに、コレ等の利点は読者の興味を引けることや、チートキャラが制限無しで戦うシーンが際立つ事。さらに状況次第では敵の特徴をドンッと押し出せる事が強みだと思います。
ただ逆境によって下手にキャラを成長させてしまい手が付けられなくなる可能性アリ。
まあ逆にソレが良い! と言えるのがこの書き方の一番いい所なのかもしれませんけどね。
2、「心の成長過程を書くぜ! 一般人にとっては殺し合いなんて別世界さ」作戦
いくらチートを持っていても使い慣れてないならそんなに大したことはできないだろ? という希望的観測の基に作られた手法です。
ようはチートキャラが力に振り回されたり、殺し合いに恐怖、抵抗する心情を書き、ソレを乗り越える事でより強くなる様子を描く。という流れですね。
テンプレっちゃテンプレですが、「なろう」では多くの作者さんがその辺の葛藤をすっ飛ばすのもテンプレ。
この形の利点はキャラの能力についての内容を「慣れる事で理解していく」という自然な形で読者に説明する事が出来る点。
そして本来は雑魚敵との実力差が圧倒的なはずなのにソレをあまり感じさせない様に書ける。といった所でしょうか? まあ後者は良し悪しが別れそうですけどね。
基本的には「少し前までは平和な日常を過ごしていたのに」タイプのキャラに使うのが一般的ですね。
ただこの方法は、読者の共感、感情移入を呼びやすい分キャラの心の動きを読み間違えるとどうしても違和感が読み手に伝わってしまいます。
逆にそれが良く……はならないのでご注意を。
3、「所詮貴様らは井の中の蛙! 君たちの最終目標は遥か高みにあるのだよ」大作戦
コレは最終目標を高すぎる所に設定しておくことで次々日強い敵が出る「強さのインフレ現象」が当たり前になる環境を作る手法です。逆転の発想ですね。
物語を進める上での「最低限必要な強さ」の幅が広く修行パートが書きやすいのが最大の特徴でしょう。
ですがゴールが最初から設定してある分、最後の形は自然と決まってきます。その事を無視して下手に続きを書くと作品の質を落とすことになりかねないのでご注意を。
ちなみにコレだけ大作戦なのは、使えば使うほどラストまでの途中過程が長くなるのが理由だったりします。
4、「アイツはヤツとは違うんだ! 次回のバトルではタイプの違う敵が出て来るよ」作戦
コレは名前のまんまですね。一番多くて使いやすい手法でリスクもほぼゼロ。
手を変え品を変える事で読者を楽しませ引き込み楽しませます。
しかも敵キャラのイメージが絶対に被らないというオマケまで付く優れモノ。上に出した3つのパターンとの組み合わせによって何通りもの展開を作る事が出来ます。
ただ前の敵と何が違うのか? をハッキリさせるのが前提条件なため、ちゃんとした設定や詳しい下調べは必須と考えるべきでしょう。適当書いてると感想とかで訂正され赤っ恥をかきます。
後々自分で気付いても「ぐああああああ!」ってなります。
キャラが被るだけならともかく、下調べ不足による勘違いで絶対にできないであろうことが出来ちゃってたりすると……。
お察しです。
5、「もう無双したっていいじゃないか! 誰にもアイツは止められない」作戦
読んで字のごとく、あえて開き直るパターン。
どうせ勝つ、だからそこまで書き方を意識しなくても良い。というトンデモ作法ですね。
感想での酷評上等。こういうのが嫌いなら見るな! 路線です。
戦闘シーンで無理する必要が無いのが利点ですが作品のストーリー次第で周りの評価が変わる書き方だと思います。
戦闘よりもその前後が大切になって来そうですよね。
以上、作者の書ける対「強さのインフレ現象」の種類と注意点でした。
読者の皆さん「他にもこんなのがあるよ」と言う場合はぜひ教えて下さいね。
じゃ最後にバトルものを書く方々に一番気を付けて欲しいパターンを書いてこの話題を終わりたいと思います。
オマケ、「お願い、もう真の敵は出さないで! そこは裏ラスボスでスパッと終われよ」パターン
コレは1つの物語で許されるラスボスの数って2人までじゃない? という作者のささやかな疑問から生まれた注意点です。
「ラスボスだと思って悪の帝王的なのを倒したら実はその影には裏ボスという黒幕が!」までなら作者は楽しんでその作品を見れます。が、「実はその裏ボスは闇の世界に君臨する12人の魔王の中の最弱の1人的なのだった!」になると読みはすれども、惰性になってそれ以上楽しめる自信がありません。
ラスボス倒してる時点で十分強いのにその上がいてさらにそのまた上? じゃあ最初っからホントのトップが世界征服でもなんでもやればよかったじゃねえかっ!
それかラスボスポジションのヤツをちゃんと中間管理職として書けよ!! ってなる事は必至。
しかもこういう場合の戦闘シーンは強さ的に「神の領域」に達しているのでストーリー的にも戦闘シーン的にも最初のラスボスまでがピークだったかなあ? と思う可能性が高い高い。
イモずる式に強すぎる敵を出すくらいなら、せめてそれぞれを「○○編」と区切ってまた新しいタイプの話として作ってほしいです。
まあ結局このパターンだと「強さのインフレ現象」が起きやすいんですけどね。
そこからどうするかは皆さん次第という事になります。
さて、字数もいい感じに稼げたので今回も次回予告して終わりといきましょう。
次回は今までの話を踏まえた上で『戦闘を書く上で気を付けたい事』を書こうと思います。
では待て次回! という事で。
今回はこれにて終了です。
ども、谷口ユウキです(-_-)/
いやー、『戦闘シーン編』が続く続く。
この後の『トーク編』や『キャラ作り編』がたった2話づつで終わるって言うのにもう5つめですよ。
長く続くいたもんですねえ。