『舞台設定編 第六話』 傭兵の用兵
ども、最近自分の文章を見直しがちな作者です。
人称いじったり、展開に悩んだり、何かと考えさせられる毎日ですがなるべくすっきりした文章が書きたいですね。
さて、では今回の本題。テーマは前回に引き続いて「傭兵」です。
ここ最近の傭兵運用を参考に、いつものノリで書いていきたいと思います。
1、「さあ。俺たちの代わりに!」な「人員の派遣と任務の代行」
昔からある傭兵の使い方ですね。いつでも切り捨てられる駒であるという点が弱点でもあり売り込みポイントでもあります。
近年の軍は仲間がヤバイ時の救出義務みたいなものがありますし。いざと言う時に助ける必要が無く、自国の兵の死傷者を誤魔化せるというのは政治家にとって都合がいいと言えます。
見捨てて生き残ったら復讐されるだろうとも思いますが……。
現代でも危険地域でのパトロールなんかは傭兵の仕事みたいです。
2、「ハイテク機器? 使えるけど直せない!」そんな時には「メカニック」
技術分野は大掛かりになる、もしくは複雑化するほど専門家を必要とします。
技術が進めば進むほど使い方以外はサッパリなものが増えていく。心当たりがチラホラする話です。
そういうわけなので現代兵器では、不具合の習性や現地の環境に合わせたセッティングを専門家・もしくはそれに類する知識を持った人間が行います。
しかしそう言った人員には限りがあるだろう。という内情が前提の需要ですね。
整備士の補充と言う側面が強いです。
まあ先進国の軍や自衛隊だと機械に強い兵士とかゴロゴロいそうですが……それでも育てるのは大変だろうなと予想が付きます。
死んだら簡単に補充が効かないのも、この手の傭兵業が成り立つ一員と言えるでしょう。
そういえばロボット物。特にガンダムシリーズなんかは戦艦一隻にメカニックが何人も乗ってるんでしょうか。撃沈されると人員被害がヤバイそうです。
人員の育成・補充にかかるコストと、すでに組み立てられたパーツを部位ごとに分けて交換(ロボットアニメで破損した片腕を新品に交換するようなものかと)、にかかるコストを比べ、総合的に見てパーツを交換する方が安く済むと判断されたため、現代ではパーツ交換が主流のようです。
3、「衛生兵! 衛生……へ、いないの?」はシャレにならんから「医療スタッフ」
そらおらんとヤバイやろ。なポジションですが、戦場に大勢はいないだろうな。とも言える職業でもあります。
軍医はべつとしても、ボランティア団体は現地の人間の治療を主とするため、軍や傭兵と一緒に従軍は滅多な事が無い限りありえません。
軍が傭兵の治療をするわけがないので、傭兵は専用の医者を雇うか闇医者の厄介になる事となります。
需要の要因は上のメカニックと被りますね。
現代医療は専門職。その点ファンタジーの回復魔法は便利だな、と思います
4、「今日からオレは教官殿」な「技術指導」
退役軍人による技術指導。基礎から応用まで、指導を受ける側の力量に合わせてカリキュラムを組み、後進を育てます。
学校教育ではやりませんが、ちゃんと人の能力を伸ばそうとする場合、生徒の中身と実力を冷徹に評価し、向き・不向きを判断。成長の大まかな方向性を見極める必要があるので、少なからず冷徹な気遣が必要になります。
生徒の中身をちゃんと見ない先生を頼ろうと考える人は少ないですよね。
塾が儲かるわけや。
ちなみに教育の基本は万能教育を大器晩成を目指して行うか、特化教育を行ってから出来る事を広げていくか。の二択だと考えられます。
様は「何でもできて強い」を経験積ませて長期で仕上げるか、「ハマれば強い」を短期で仕上げて、以後対応できる分野を増やしていくか。ですね。
「ハマれば強い」のハマる分野は、戦場、距離、武器のような要素でしょう。
どちらを選ぶかは生徒と教官の性質、国家や戦場の状況によって左右されます。
この教育方針、軍隊教育以外の分野にも当てはまりそうですね。
5、「行って帰るだけの簡単なお仕事。ただし道のりは(以下略)」な「物資、人員の輸送」
これは1と同じく危険地帯で物資を運ばせる時のパターンです。
ハイリスクハイリターン。現代では主にパイロット経験者などが務める仕事です。
紛争地帯では軍のパトロールルートを使ったり避けたり、数パターンの経路を用意したりと、地形や状況を生かしたルート設定が行われるみたいですね。
作品で扱う場合は経路の選択肢を少しでも増やそうとする姿勢を大切にしたいです。
6、「守れよ! いいな、絶対に守れよ!」がパターンの「一般人と要人の警護」
というわけで、みんな大好きよく使う。護衛のお仕事についてです。
一般人の護衛は軍の人数が足りず、穴埋めとして傭兵を補充する。という場合と、傭兵が人格者な場合、一般人がツテを頼って依頼する。と言う場合。
そして警備会社などの力不足を受けた補填要因としての3パターンが主かと思われます。
要人警護の場合は依頼主・もしくは依頼状況において、警備会社やSPより戦争屋を選ぶ理由があると見るべきでしょう。
警備スタッフは元軍人。と言うだけで安心感はありそうですね。
7、「この街を守るのは君たちだ!……え、警察は?」な「対テロ業務」
戦争で軍を相手にするのではなく、警察の手に負えないテロリストのような犯罪者を相手にする仕事です。「殉職者を出すと後が大変だから」、「警察が腐ってて働かないからしょうがなく」、「そもそも警察が無い」などの状況で起きる依頼です。
組織の動かせる金と人には限界があるため、コストの都合で穴埋めをさせる。という事も考えられます。
軍隊は戦争を想定として作られているため、国内の問題には不向き。
じゃけん傭兵を使いましょうねー。……と言う流れで、「軍が越権行為を始めた! これはクーデターだ!」と言われないための措置でもあるようです。
地味に管轄争いが絡むんですね……。
8、「僕らの仕事は健全ネ!」なアピール込みの「指導教室」
先ほど書いた4に近い業務ですが、軍隊関係ではなく民間人を対象としたものです。
ここで良い所を見せれば仕事が来る。というのもありますが、命の危険が無い一般業務としての側面も強いかと思われます。
命を懸けない仕事。というのは兵隊業界でも一定の需要があるのではないでしょうか。
以上。傭兵の運用についてでした。分かる範囲ですけどね。
こういった仕事をベースに人間ドラマを足せばかなりいい感じの作品になると思います。
そんな作品書いてみたいですね。
なおこの「傭兵仕事」ですが、仕事の受付も並行してやってるような大手でもない限り、仲介業者やお得意さんが存在します。
商人が子飼いの私兵を貸し出したり、仲介業で生計を立てる専門業者もありしそうですね。
2、3年前にそんな小説を読んだ覚えがあります。
とはいえ外に依頼をするというのは相応のリスクを負うものです。もちろん「傭兵」にもメリット、デメリットが存在するため、最後にそれについて書いて終ろうと思います。
「メリット」
運用費用が安くフットワークが軽い。死んでも自国からは文句が出にくいため使い捨てができる。
「デメリット」
運用上の問題点としては委託と言う名目を隠れ蓑に、正規兵だと国際問題になるようなバカをやるヤツがいる。汚れ仕事と引き換えに略奪行為とか。
依頼者側の問題によるストライキがありえる。ヤバイ仕事を放りだされた場合下手すると国の危機。
しかもそういう場合は大抵、依頼者側に落ち度、もしくは悪意がある。
使い捨てに失敗すると超恨まれる。多分報復される。
「良くも悪くも」
金が主な判断基準というわけではないため、主義や宗教によって立ち位置を変える事がある。
戦力の補強としてのイメージが強いが、経験豊かな退役軍人が多いため、金さえあれば貧弱な組織が一気に戦力強化される。
ザコ軍団が一夜で別物になるので、知らずに突っ込むと全滅エンド。
実際に長年続いた内戦の戦局をたった1年でガラリと変えたような民間軍事会社の実例もある。
……良くも悪くもが、描く上での大きなポイントになりそうですね。
はい。というわけで「傭兵」のメリット、デメリットでした。今回はこの辺で終了。
話のタネになったのならば幸いです。
次回のテーマは「賊」!
暴走するタイプの族じゃないですよ。山賊とか海賊とか空賊とかです。
現代の海賊をメインにその手の集団が出現しやすいポイントなどから分析、考察。したいと思います。
気になる人は暇つぶしにどうぞ。




