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『舞台設定編 第四話』  頭の頭は非常に大事

 ども、この作者らしからぬ安定した連日投稿を疑問に思った人も多いだろうと予測する作者です。

 実際は単にネット止められたから書き溜めた分を大学で予約投稿しただけというオチだったりします。

 ……未払いは駄目ですね。


 では本題。

 

 今回のテーマは『軍隊』。作者にとっては書こうにもどう書けば良いのか分からないジャンルの筆頭だったモノとなります。

 この夏にその手の本を読んだので大枠ぐらいはなんとなく理解できてたらいいなあと思う所です。

 とりあえず小説で軍事組織を書く場合、世界観を作る時の時代背景によってその前提条件が変わってくるみたいなので、まずはソレをいつものノリで書いていきますね。


1、「そこに命を張る価値はあるか?」な「組織と心理」

 というわけで初めは組織の在り方によって変わる忠誠心の話から。

 国所有と個人所有の兵隊組織を取り上げ、一般兵士の持つモチベーションの違いをサクッと浅めに解説しようとおいもいます。


 まずは近代的な国所有の軍。

 これは国に対する忠誠心から全体的に戦意が高く、戦術を実行する際の統制がしやすいため、自軍が計画通りに動くというメリットがあります。

 またほぼ完全な縦社会ができあがっている事も特徴でしょう。階級は絶対、っていう体制はちょっと怖い気もしますけどね。


 次に中世的な個人所有の軍。

 これは上に対する忠誠心で戦意が大きく増減するので、軍によっては兵士が戦闘を放棄し逃げ出してしまう、また裏切ってしまう事が欠かせないデメリットとして存在します。

 そのため君主が兵を統制する軍では、いかに兵の戦意を保ちつつ統制を取らせるかが問題となっていたみたいですね。

 能力と忠誠心のバランスが書く際のポイントになるかと思います。


 ……いい感じの浅さですね。

 お次はこれらの違いを踏まえた上での別視点からの考察になります。


2、「戦闘を書き分けようと思ったらポイントになる」であろう「規模によって変わるモノ」

 ようは人数かけた戦闘シーンを書くときの注意点ですね。

 少数で編成された小隊どうしの戦闘では個々人の技量が、数万規模の大軍どうしの戦闘では戦術とそれを実行する軍隊全体の統制レベルが勝敗を左右する。というのが基本になるそうです。

 おもしろいのは大軍どうしの戦闘で「ヒャッハー、精鋭部隊だぜぇ!」って感じのずば抜けた部隊が自軍にいても、意図的にその部隊と戦うのを避け、それ以外を潰されれば拠点、物資、人員の点から戦闘継続が不可能になるという点ですね。

 精鋭のつぶし方。と言うにはちょっと語弊があるかもしれませんが、そんな勝ち方があるのかと驚かされました。

 作中で大規模戦闘を扱う場合は大軍の中での小隊という視点で書くのが良いのかもしれませんね。


3、「忘れがちだけど地味に大切」なはずの「地形」

 地味とか言ってゴメンナサイ。上で大まかな注意点を述べたわけですし、そろそろ地形に関しての解説を入れたいと思います。

 全体的に浅いのは安定です。


1、山での戦術

 山岳戦は相手より高い所に陣取るのがセオリーになります。

 高い所に陣取る事で敵陣の行動が丸見えになり、先手も後の先も取り放題。という利点がある事が理由ですね。

 ただし包囲されたら身動きが取れない、水源がないと詰む。などの問題点もあるため、退路の確保も同じくらい大切になります。


2、谷での戦術

 この谷……だけでなく山、河、沼なんかはいわゆる死地と呼ばれる所で、基本戦場にするのは避けるべき場所と言われています。

 とはいえ戦っちゃうもんは仕方がない。行軍中バッタリ敵に会った時のため、基本的なセオリーが確立されています。

 谷は広さの問題から数の優位が生かせない地形なので、まずは精鋭を前面に置き、本隊を敵に気付かれないよう谷の上に移動させ奇襲するのが定石のようです。

 その際、敵が浮足立った所を見計らって戦車、騎兵を突撃させるのが良いみたいですね。

 正直高い所からやりたい放題やればそれだけで勝ちじゃね? って気もします。


3、森での戦術

 森では見通しが悪く「いつどこから敵が来るか分からない」という理由から臨戦態勢が解けず疲弊しやすいのが特徴です。

そのため交代で休憩を取らせることを前提とするようですね。

 少数が多数を相手にする時は逃げやすい地形を生かして敵軍の数を削る。

 多数が少数を相手にする時は周りの木々を刈って足場と見晴らしを良くするのがセオリーです。

 木立がまばらなら騎兵、戦車をメインに使うのもありみたいです……けど、それができる地形ってもう森じゃねえだろとも思います。


4、平野や草原での戦術

 基本は地の利とか無し。そのため兵力差が勝敗を分けやすい地形となります。

 ただ草原の場合は伏兵と火計が使いやすいという特徴がありますね。

 皆さんも知っての通り火攻めは風上からというのが基本で、実行の際は敵軍に潜ませておいた間者や内通者に兵糧などの物資を焼かせていたらしいです。

 陣の中と外から火の手が上がる。隣の家が火事で、「ヤバイ、家に燃え移る!」と思ってたら一足先に自分の家のコタツが燃え上がった。みたいな感じでしょうか。

 絶望感を感じる前にまず「は?」ってなりそうですね。


6、河や湿地の戦術

 まず最初に言っておきますが、基本的に背水の陣は止めときましょう。

 アレは負け戦で兵の戦意がド底辺。みたいな時に「ほら見て、逃げ場なんて無いでしょう? 戦わないと生き残れないんだから諦めて戦ってね?」という窮鼠猫を噛ませる悪魔のささやきです。

 下手すれば囁いた指揮官がキレた部下さんに殺られたりします。


 ならば一体どう書くか。

 オススメは敵が河を渡っている時に攻める事。水中での行軍が普通の行軍より体力を大きく消耗する事を利用した作戦ですね。

 装備を付けたまま敵の襲撃に対応して河の中から引き返そうと、または渡ろうと水の中を動けばその消耗はお察し。

 渡っている敵はもちろん、主力が河の中なら渡る前の敵だって効率よく間引けます。

 背水の陣による窮鼠猫を噛むパターンを避けるため、敵軍の半数が渡り終え安心した頃合いを見計らって攻めるのがセオリーの様ですね。

 ちなみに春秋時代の中国であった「柏挙はくきょの戦い」では先に川を渡った敵兵が飯の準備をしている時、河を渡る残りの敵兵を攻撃。相手が敗走した後、敵の用意した飯を食べてから追撃し勝利したらしいです。

面白いけど無慈悲ですね。


7、それぞれの地形に合わせた兵の運用セオリー

 というわけで上の細かい話を抑えた上での基本事項です。

 足場の悪い河川、沼地、山岳や森林などでは騎兵のような兵科がその速度と突破力による持ち味を生かせないため、歩兵のほうが有利に動くことができます。

 逆に障害物の無い草原や平地では戦車や騎兵が力を発揮するみたいですね。

 言われてみれば当たり前の事ですが、だからこそ失念しないよう気を付けましょう。

 ちなみに機動力と破壊力に優れた兵器を扱う上でのオススメの投入所は以下の通り。


・敵の統制がとれていない時(陣形の乱れなどで判断)

・敵が浮足立った時

・敵の戦意が低い時

・敵が長時間の戦闘で疲弊している時

・敵が長時間行軍して野営に入った時


 こんな時は一気に突っ込ませて蹂躙しちゃいましょう!

 ……えげつない。



オマケ「ゲリラ戦」

 ハイ、というわけで戦術つながりのオマケとしてゲリラについて少し書こうと思います。つながってんならオマケじゃない気もしますがオマケです。

 では説明。

 元々は占領の継続を困難にするため、占領地の民兵が使った戦術ですね。今では正規軍も同様の手口を使います。

 一般的には小規模部隊で奇襲、攪乱、破壊活動、後方支援を行う事で、敵を消耗させ神経を削っていく戦い方。という位置づけになるはずです。

 とはいえちろんパターンは様々。


・正規軍が現地のゲリラと合同作戦を取って一時的に人員を増加させる。

・相手国の鉄道を度々攻撃し、警備に人員を裂かせることで大軍相手の数の差を埋める。

・険しい地形にゲリラ軍が駐留。現地農民が支援し長期戦を仕掛ける。


 など周りの環境によってその運用は大きく変化します。

 戦い方はもちろん外部との連携や支援状況。金回りがポイントとなんでしょうね。

 敵、拠点、少人数、逆境と、書き手にとってのおいしいポイントが盛りだくさんな戦術です。

 軍隊そのものを書くのは難しいですけどね。



 さて、地味に長引いた今回もそろそろ終了のお字数が近づいてまいりました。

 次回の『舞台設定編』は軍隊つながりという事で「傭兵」について少し触れた後……何か設定の足しになる事を、キャラ設定の軸となる物事をいつから始めるか? という話に絡めて書くつもりです。



 では待て次回。という事で。

 誤字があったら教えてください。


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