表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノルハラ!!―猫に振り回される毎日は悪くない―  作者: なぎゃなぎ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/15

第9話 第一次大掃除の乱

挿絵(By みてみん)

今日、我が家に大型のベッド2つとソファーが搬入される手はずとなっているーーー。


私とママは朝から業者さんの手間を減らすため、ベッドの分解と掃除をすることにした。


ここで何が起こるか想像するのは容易いことであろう。


そう、これは家を大掃除したい人間と、それを阻止したい(?)猫たちとの壮絶な戦いの系譜であるーーー。


-----------------


まずはママのベッドの分解を始めた人間側に対し、猫陣営はユー様、ルイ、キーの連合軍を出撃させてきた!

ユー様は素早く分解中のベッドの下を駆け回り、ルイは埃まみれの床で寝転がる。

さらにキー遊撃隊が、ベッドの柱を支えている私にじゃれ付いてきた!!


「ユー様…そこ危ないからどいて…」

柱を支えながらキーの攻撃に耐える私が声をかけると、ユー様はーーー。


ベッドのネジを外していたママに突撃!


(何故!?)


「うわっと!」

しかし、さすがママ。ユー様の攻撃をかわし、そのまま作業を続行したーーー。


第一次大掃除の乱 初戦 ママのベッド分解の戦い

勝者 人間陣営


-----------------


その後、私とママは作戦会議を行った。

その作戦とはこうだ。


猫たちを捕縛し、檻に閉じ込める!!


(いや、最初に気付けよ私たち!!)


-----------------


ここから猫たちの逃走戦が始まった!


全身に埃をまとった猫たちの逃走は、家中に埃の被害を拡大させていく。


まずは入れ替える前のソファーで寝ていたノンちゃんを捕縛。

「ん~…なぁに~?」と言っていそうな顔で、そのまま檻に投入成功。


次のターゲットはルイ。

最初は逃げ回ったものの、ねこじゃらし砲を発射したらあえなく確保。

こちらも無事捕獲成功。


しかし厄介なのは、まだ野生の勘を残す機動力と警戒心の高いユー様とキーだ。


この2匹との戦いは、家中に埃をまき散らすまでの壮絶な逃走劇となった。


第一次大掃除の乱 第二戦 猫陣営逃走戦

勝者 人間陣営(被害甚大)


-----------------


その後、私たちは敵(猫)のいない平和な世界(家)で、ベッドの分解と埃の掃除を行ったのであったーーー。


* * *


しかし、家具の搬入時に事件が起きた!


猫の恐怖を忘れてしまったおろかな人類は、猫部屋のドアを開けてしまったのだーーー。


本来ならば猫たちは檻に入っているため問題ないはずだった。

だが、どういうわけか最も開放してはいけないユー様が檻から脱出していたのだ!!


さっそうと猫部屋から飛び出すユー様。


「業者さん!!玄関と1階の窓を閉めてください!!」


私たちの叫びに業者さんは慌てて扉を閉める。


見知らぬ人間(業者さん)に驚いたユー様は、さらに真剣に走り回る。


奴の再封印には、人間4人で10分もかかった……。


-----------------


夜20:00ーーー。

無事に家具の搬入が終わり、私たちは猫たちの封印を解く。


ユー様とキー、ルイは新しいベッドの点検を開始。

ノンちゃんは新しいソファーのど真ん中を、すでに陣取っていた。


爪とぎを始めやしないかとヒヤヒヤしたが、この日の猫たちは意外にも大人しくしていた。


こうして、第一次大掃除の乱は静かに幕を閉じたのであったーーー。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ