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愚弄バリズム【2】

 こうした、自由貿易が広まれば、日本の企業以上に、人材も資源も恵まれた、欧州多国籍企業が、莫大な利益をあげるのは眼に見えている。

 その頂点に立つのが、『ユニリーヴァー』だ。

 あらゆる日用品を扱い、あらゆる食品を扱う『ユニリーヴァー』は、あのお馴染みの貝殻マーク『ロイヤル・ダッチ・シェル』の兄弟会社でもある。日本の大手石油会社『昭和シェル石油』は、その子会社である。

 『ユニリーヴァー』は、東南アジアの植民地企業であった『リーヴァイ・ブラザース』(リーヴァイ・コーエン)と『マーガリン・ユニ』が経営統合してできた会社。その『リーヴァイ・ブラザーズ』は、ユナイテッド・アフリカ(UFC=United Africa Company)を所有しており、文字通り、アフリカを支配していた。

 

 このような戦前から、世界を支配してきた欧州企業に、戦後から、ようやく、発達してきた日本のような企業が敵うわけもないのである。

 なぜなら、欧州企業は、ほぼ、あらゆる会社が親戚であり、その中枢に君臨するのが、かのロスチャイルド家であるからだ。彼らは、金融から食品、そして原子力まで、ありとあらゆる事業を、その手中に収めている。


 GATT(関税貿易一般協定)で、誰が得をしたか?

アメリカに巣食う穀物商社たちである。

 ○カーギル

 ○ルイ=ドレフェス

 ○コンティネンタル・グレイン

 ○ブレゲ ○アンドレ ○アーチャ・ダニエルズ・ミッドランド


この中でも、ずば抜けているのが、『カーギル』である。しかし、その実態は、秘密のヴェールに隠されており、

アメリカの住民でさえも、その存在を知らない人の方が多い。この秘密穀物会社に、資金を与えているのが、チェース・マンハッタン銀行・・・その会長が、世界皇帝と謳われる「デヴィッド・ロックフェラー」である。彼は、新生銀行の社外取締役でもあった・・・

 

 さて、こうした巨大穀物企業の背後にいて、同じくらいの力をもつのが、穀物を保存するための「倉庫サイロ」を所有する製粉企業なのである。製粉企業は、四つの“家族”に牛耳られ、しかも、その“家族”は、一つのファミリーを形成している。

 

 ○ウォッシュバーン家(→ ゼネラル・ミルズ副社長スティーブン・ロスチャイルド)

 ○ピルズベリー家    ⇒ (全米精米業者協会) ⇒リチャード・ベル(大統領農政委員会)

 ○クロスビー家                   

 ○ベル家


 なぜ、製粉会社が、「精米」なのか?

『全米精米業者協会』とは、通称、Rice Millers' Association-RMA である。Millerとは、「製粉業」の意味もある。つまり、小さな米業界の資本家に介入し、「米の自由化」から、日本との交易に穴を開けようとしたわけである。

 勿論、日本の外交官は、知らなかっただろう・・・『全米精米業者協会』に、カーギルの子会社トレーダックスや、ルイ=ドレフェス、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドという小麦・穀物の巨大商社が名を連ね、米のみならず、ありとあらゆる農産物の自由化を狙っていたことを・・・

 

 ガットで、日本に大きな圧力をかけたのは、以下の人物たちである。

○カーラ・ヒルズ

(『アンハイザー・ブッシュ社(あのバドワイザーの会社)』の重役ロデリック・ヒルズの妻)

       ↓

  子会社『ブッシュ農業資源社』⇒ 全米精米者協会 に加入している


○リチャード・ビル(国際小麦会議のアメリカ代表、精米会社『ライスランド・フーズ』の社長)


こうした実態を、日本人は知らない。

彼らは、国の利益を代表し、“経済上の平和”、“人類の協調”を目的としていたわけではない。

簡単に言えば、自分のメリットになるからやっていることなのである。彼らにとって、外交とはビジネスであるからだ。

金融、食品、薬品、自動車、航空機・・・すべてが、欧米では、地脈でつながり、たとえ、後継者争いはあるとしても、それらは、利権という“一本の鎖”でつながり、なにかあれば、資金を糾合して、この地球全土に、利益を拡大する機会を狙っているのである。

 

 グローバル化と、容易く唱えるのは間違っている。

特に、農産物に、グローバル化など、必要ない。

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