友達
新作始めました!ゆるゆる更新です。
ふわぁ、と、あくびをする。
コケコッコーとニワトリ型のタイマーがなる。
タイマーをストップさせ、少しゴロゴロしたあと、起き上がる。と同時にペットの犬がしっぽを振って走ってくる。
私はあいこをゆっくり撫でる。
それが朝のルーティン。
改めて私は顔を洗いに行く。
「穂乃果ー、もうご飯よー?」
「はーい」と返事をする。
顔を洗いおわると食卓へ向かう。今日のご飯は米と味噌汁と魚、サラダ。和食みたい。結構家はそういう感じの食事が多い。
ご飯を食べるともう7時15分を過ぎていた。
私は急いで制服に着替える。
紺色のスカートとセーラー服を来て、部活の鞄を持って出る。私はバドミントン部。今はスマッシュレシーブの練習中。
スクールバスは7時半。今はもう7時28分だった。バス停まで走って行く。
バス停には、同じ年の菜乃がいた。菜乃とは小学校から同じで、同じバドミントン部、同じクラス。お泊まり会もしたことがある。
バスに乗り、バスの中で宿題をやる。
社会の宿題を忘れていた。
バスが着くと同時に宿題も終わった。
ギリギリセーフ。
私は菜乃と一緒に学校へ入る。
前は色々話していたけど今は話題も少なくてあまり話さなくなった。
私は学校に入る。
3階へ上がると、春ちゃんと久留ちゃんがいた。
「おはよー!」
「「おはよー」」
私達3人は仲良しで、成績優秀組とも呼ばれたりする。
まあ、人数が少ない学級とはいえ、中間テスト1位、2位、3位組だからね……
春ちゃんが1位、私が2位、久留ちゃんが3位だ。
ここは田舎なので、学年45人で多い方。小学校とかは1学年10人だったし。
東京とかの人は信じられないかもしれないけどね
今はもう夏休みも終わってたるんでる時期。
でも、学校は二学期制だから、9月の下旬に期末テストがある。
今はまだ8月の最終日なので勉強とかはみんなしてないけどね……。
でも、私は次こそは学年1位になるために頑張る。
私たちはお互い良き仲間であり、ライバルであり、親友、だと思う。
「春ちゃーんおーはよっ」
あ……
幸せは崩れる。
私達3人で話してたにもかかわらず、春ちゃんだけにおはようと言う。私達2人は気まずくなるよね、そりゃ。
その子の名前は百合ちゃん。そしてその子とよく話をしているのが朝ちゃん。
前は私も2人と仲が良かった。でも、その時期が今では考えられないほど悪化している。
百合ちゃんは言葉遣いが荒い。それに注意する時も怒っている。何より、人によってコロッと態度を変えるのがダメだと思う。
裏表がある人間は、私は嫌い。
春ちゃんや朝ちゃんに対してはニコって感じの笑顔でニコニコと話す。それが私や男子になるとどうだろう。コロッと態度を変え、「ねえ、早くあれやってよ」と全く別人のような冷たい口調に変わる。
そういう人がいるから、世界が戦いで溢れてしまうんだ。
戦いには、いじめから戦争までが含まれる。
「あー、それ確かに、いいね」そういう人が少ないからこんなことが起きる。たくさんの人の意見は聞いた方がいいと思う。
なるべく関わりたくないので目線をそらす。
前の私だったら多分諦めずにアタックしてただろう。
でも、私にはもう、久留ちゃんや春ちゃんがいるし、話が通じ合わない人と話しても通じないことは分かってる。
だから、違う人種の人とは関わらない。
それが私の生き方。
それでいい。だって、普通の幸せがどんなに幸せかということを、私は知っている。
夏休み中に東日本大震災にあった人の話を聞いたし、その事を道徳でもやった。それに、もう中学生だから、分かる。
この、友達がいることが、どれだけ幸せか。
それを少しでも長続きさせたい。
だからと言って悪い道へは進まない。決して。
誓う。誓っているから。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
私達3人で移動教室へ行く。大体話題は勉強の話。
ここ教えてー、とか、テストどうだったー、とか、成績どうー、とか、そういうのが、なんとも言えない、幸せな感覚だった。