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「骨に」など  作者: 維酉
7/10

死に

頬のゆるみから

骨の軋みまで

色のない春の根を

張りめぐらそう、など


憂鬱ということばも

憂鬱になるのかしら

夢のない夢だってあるだろうに

季節に肌でふれることの

ことばにならない季節があり

わたしは憂鬱の春に沈み

あるいは入水というか

つめたさのなかに紛れていたぬくみに

ただ死をおもっている


それはあの人の死であり

またあの子の死であって

あなたの死であり

わたしの死である


生に、死に

地続きの現実に

生とは、死とは、など

はだかの肉声で語り合いたい

美醜のない

無垢な場所で

(しかしそんな場所はどこにだってない)

生命を謳う

(血のにおいがする)


人の死に

ことばのない春に

わたしの死に

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