疲れてる〜橋野 康二〜
「あ、、あ、、」
気分が悪い、、気持ち悪い
朝の陽だまりと共に目覚める。
部屋には脱ぎ散らかしたズボンやパンツ
裸で寝ていた。
昨日合コンで飲みすぎたー
全く記憶がない。
何を俺は喋ったんだろうか
思い出せない
それより
水だ水
俺は水を飲みながら
今日、バイトが休みだとう事を思い出し安堵する。
スマホを確認すると
健からメッセージ
『こうちゃん騒ぎまくってたな笑
また、やろうぜ!それじゃなー!』
俺は『ありがとう、またなっ』と卒のないメッセージをした。
騒ぐって何やったんだ、全然思い出せないし
恥ずかしい。
俺は、タバコに火を付けて換気扇を回す
油がこびり付いた羽根は茶色くて
どことなく気持ちを萎えさせた。
タバコを吸い終えて水道水で火を消し
ゴミ箱に捨てる。
「さぁー、何しょかなー?」
何も予定もない。
服を着て
ゴミを足で払い除けベットに横になり
スマホゲームを始める
このゲームは中世と近代が混ざった世界設定で、キャラクターを魔法や剣術にスキルを上げて魔物だったり山賊のような輩を倒したり。それとメインミッションと別にサブミッションをこなして小銭稼ぎをして
ストーリーを進めていく
まぁ、感想は詰まらない
キャラクターも似たり寄ったり
課金する気もないし金もない
本当に暇潰し。
数分でゲームを終えると
いよいよ本格的に暇になり
気付くと先程の酔いは完全に収まっていて
何だか外に行きたい気分になった
思いつくのはパチンコか散歩か
金は使いたくないから
散歩かな
やる事はあるはずなのに手が付かない
俺はそういう事しか思い付かない自分に情けなくもなる。
繁華街に到着
この週末を楽しもうとする若者(俺も26だけど)が通り過ぎるのを
ベンチに座って眺めタバコに火をつける。
そして、時間が過ぎるに連れて
まるで視界の全てがあのスマホゲームの世界のように詰まらなくなる
焦点が合わない感じがした
俺だいぶ疲れてるな。
「どうしたしました?橋野さん?ボーとして」
直ぐに反応が出来ずに「あっ」と
発してしまう。
視線を声のする方へ向けると
榎本さんが少し心配そうにして立って
他に侑士、春流ちゃん、、、後は誰だこのイケメンは? 俺はタバコを携帯灰皿に捨てる。
「元気ないですね〜、橋野さん」
侑士が俺の横に座って言う。
「昨日、飲み過ぎちゃってさーそのせいかな」
酔いは覚めていたがいいか
「ダメっすよ。ほどほどに」
「そうだな。」
「あ、あの橋野さん初めまして!春流です、、、楓から色々と聞きました、その、ありがとうございました!」
聞いてた通り元気な子だな
春流ちゃんは俺の隣に座って
向かって左から侑士、俺、春流ちゃんの順に
要は挟まれてる形だ
榎本さんは正面に立ってる
「良いよ全然。それはそうと聞いてた通り元気だな春流ちゃんは」
「そうですかぁー?」
頬に両手を当てて赤らめて笑う。
で、榎本さんの横に居るイケメンは?
そんな事をまた思っていると
「橋野さん紹介します。弟の侑樹です!」
と侑士が紹介する
このイケメンは侑士の弟か
幼い感じの兄と大人雰囲気の弟
「侑樹です。兄がお世話になってます。」
良く出来た弟だな。兄を立ててる。
「よろしくね。」
紹介もそこそこに
青春を謳歌してる若人の邪魔をしてはいけないと。腰を上げる。
「俺は用事あるから、楽しんで!じゃあ」
「えー、帰っちゃうんすか?」
侑士の残念そうな声が聞こたが
俺は手を振ってその場を後にした。
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