優しさ 〜榎本 楓〜
榎本 楓17歳は今日も口数の多い友達春流に適当に相槌を打つ
「だからー あの韓国のあの人えーと何だったけなー、んー」
友達の春流は韓国のアイドルの名前を思い出せずに頭を悩ましてる
「ふーん」
今日は午前中で学校は終わる
すぐにコンビニのバイトに行かなくちゃって考える。
それにしても興味のないアイドルの話しをされても答えようもないのだ。
「それじゃ春流、私バイトあるから帰るね」
「えー、うん、じゃぁね〜」
春流はまたすぐに別の友達に同じ話しをしに行った。
自転車で直接コンビニへ
特別面白いと思った事はないけど
お給料を頂く以上しっかりと仕事はしょうと
心がけてる。が、やはり気持ちが声に表れてしてしまう。
「いらっしゃいませー」
まただ、時々お客さんに嫌な顔をされる
愛想よくしてと店長に叱られるが
どうしても、出来ない。
社会人経験としてバイトをしてるけど
こんなんじゃ、社会に出た時に
ダメな気がする。
様々なお客さんがやってくるが
今日来店してきたお客さんは
少し変わってた
男性のお客さん多分20代半ばで
髪ボサボサで痩せ型
いらっしゃいませと言うと
顔を見られてすぐに店内をまわり
アイスと漫画を私が担当するレジに持ってきた。
会計をしてる間にチラッと胸を見てくる
何だろって思って視線を向けると
名札を見ていた
気持ち悪いなって思ったけど
さっさと会計を終わらし
商品を渡すと
さっさと帰っていった。
それくらいか1日で気になった事は。
「お疲れ〜」
「お疲れ様です」
バイトが終わるのは18時
自転車で家まで20分
「ただいま」
「おかえり」
私は母親と2人で住んでる
父親は母に暴力を振るって警察に捕まり
離婚した。
今は口数が少ない母親だが元々は口数多くてよく笑っていたが暴力があった時から変わっていった。
母は精神的に不安定で精神科にも通いながら仕事にも行ってる。
そんな母の側になるべくいてあげようと心掛るようにした。
母に春流のアイドルの話しを少し着色して伝えた。
母は微笑むその姿を見ると安心して
それだけで
今日は良かったと
思える。
読んで頂きありがとうございます!
また、近日投稿します!