擦りつけ〜桜井 春流〜
家に入ると
両親の怒鳴り合う声が
廊下奥の扉から漏れ聞こえてくる
数週間振りに初めて両親が顔を合わす
どこからか私が〔おかしく〕なったって事で話が進んでる
多分、家じゃ大人しい私が警察にお世話になってたって事が
それに繋がっているのかな。
「あなた!春流がおかしくなったのよ、それもあなたのせいよ」
「お前がキチンと教育してないからだ!俺は何も悪くない」
やめてやめてやめて
心臓がぎゅっと掴まれたみたいに苦しい
苦しいやめてよ
、、、そうだ、私が笑えば、笑えばいいんだ。
これはいけない考えだと思ったけどそうするしか思い付かなかった。
玄関に置いてあった姿見で笑顔を作る
その姿は不気味そのもの
、、、ははっは、、、
「ただいま!」
「春流!あなたおかしくなったんじゃないわよね?」
「そんな訳ないよ。」
「そうだよなぁ、春流はおかしくなんてないじゃないかこんなに笑顔なんだぞ!お前の思い過ごしだ!おっと、いけないこんな時間だ俺は仕事だから出るぞ!」
「いってらっしゃい、お仕事頑張ってね」
おかしいのは2人だ。私はまともだ、、、。
そう言い聞かせた。
じゃないと壊れそうだったから。
「私も行くわ。夕飯は適当に食べちゃって」
「うん、お母さん行ってらっしゃい。ははは」
バタン
扉が閉まる音がすると
全身の力が抜けたみたいにガクッと
床にへたり込む。
「桜井さん?入りますよ」
玄関が開く音と同時に声が聞こえた。
お読み頂きありがとうございます♪
かなり短いですがよろしくお願いします^^
この続き
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