友達〜佐伯 侑士〜
昼休み俺は桜井さんに榎本さんの連絡先を教えてもらえるか
教室に向かった。(本人に直接聞けって話しだけど)
教室の入り口から教室を見渡すと
榎本さんが席から窓の外を眺めていた。
その瞳は寂しそうで、儚げで
暫く見惚れてしまった。
、、、1人かいつも桜井さんと一緒なのに
まあ、ずっとって訳じゃないよな
どうしよう聞こうかどうしようっ
「あっ先生ここに不審者がいますー」
えっ
「っておいおいなんだよ侑樹、ビビるわ!」
弟の侑樹が俺をからかう。
「冗談だよ笑。何してんだよ侑にい。」
「いや、まあ、あれだ、友達に借りてた教科書返しに来てたんだよっ。てか、侑樹はなんだよ上級生の教室に」
「部活の先輩に聞きたい事あったから来たんだけど。」
「あっそ、じゃじゃあ、帰ろうっと」
「侑にいはあれでしょ榎本さん見に来たんでしょ?」
「、、、、そう言ってしまえばそうだけど話せる感じじゃ無さそうだし帰ろうかなぁっと」
「ダメだよ今がチャンスだよ行かないと!」
「おおおおおい」
侑樹が俺の背中を押して榎本さんの席まで押していく。
「榎本さんですよね?」
ふっと、こちらを見る。
「そうだけど、、えっと」
「佐伯 侑士の弟で侑樹って言います兄貴がお世話になってます。ほら、侑にい」
「ええと、榎本さんおはよう、良い天気だね」
「おはよう、、そうだね、どうかした?」
「その、話ししたいなって思って」
「いいけど」
「じゃ、僕は用事あるので失礼しますっ」
侑樹が帰っていく
マジかある意味2人きり
やべえ緊張する。
「さっ最近はどう?」
声がひっくり返えりそうになった。
「最悪だね、まあちょっとあって」
榎本さんは少しため息を吐く
「何か俺にも出来ないかな?、、、ごめん、、、調子乗った」
フラれた相手だけど諦めたくない
身勝手に近いこの感情は
榎本さんにとって邪魔なのかも知れない
ただ、同級生として、、、その、友達か分からないけど
純粋に何か出来ないかと思った。
「気にしないで」
そっけない感じでこれ以上
話したくない雰囲気だった。
俺はこれ以上も言えないし
とても無力だと
痛感した。
「分かった。」
「あの、そのごめんね。」
なぜ、謝ったのか
分からない。
分からない。
俺は邪魔物なのかな
「榎本さん、俺は君の事が好きだ、、、
だから、だから、、その、、友達になって欲しい、、頼って欲しい、、ごめん、、キモイよね。」
するりと口から出てしまう。
それは半ば諦めに近い。けど、諦めたくない。
情け無い。
「、、、、うん、ありがとう。」
友達でも一緒にいたい邪魔物じゃなくて。
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