驟雨〜佐伯 侑士〜
「侑士ー、雨だ。洗濯物取り込んでくれー」
「はーい」
お父さんはリビングを掃除している
俺は、ベランダに干してあった
洗濯物を取り込む
「これは降るな」
取り込み終えると
雨戸を閉めて洗濯物を畳む。
そうすると次第に雨は本降りになり
窓を雨が叩く。
侑樹に畳んだ衣類を手渡し
自分の部屋に行く。
「うーーーん、声掛ければ良かったかなーーーっけど迷惑だったかな」
そう、俺は教室で榎本さんが友達と話しているのを見かけた
ベットの上をゴロゴロ転がって
モンモンとしていた。
「なにしてんだ?」
弟の侑樹が立ったいた。
「、、、、、、、、、なに?」
「僕の靴下取りに来たんだよ。ないからもしかしたら侑にいかなって」
「ノックくらいしろよなぁ。あ〜〜靴下、靴下っと、あった、あった。はい」
こんな所弟に見せたくなかったな
平静を取り繕う
「次は鍵閉めてからしろよな」
「は、、い」
バタン
恥ずかしい所を弟には見られてしまった
兄貴の威厳が、、、、元からないか。
それにしても俺って榎本さんの連絡先も知らないんだよな
聞こうにも本人を目の前にしたら緊張して聞けないし
どうしよう
そう、、、、あっ、、、そうだ、、、うん。
いつも一緒にいる榎本さんの友達に聞いてみようかな
でっ、、名前なんだっけな。
聞きたくても名前知らないは失礼だよな
「上田、、、岸本、、、、加藤」
違う気がする
全部俺の男友達苗字だ
違う、違う。
「わかんね〜。あっそうだなんだ簡単じゃんか俺の友達に聞けば良いんだ。」
俺は、上田にメッセージをし。
名前が桜井だと知った。
そして何故か桜井さんの連絡先が添付されていた。
てか、あいつが女の子の連絡先知ってるなんて
腹立つわー
えっとなんて送ろうかなー
『榎本さんの連絡先教えて頂きたく連絡しました』
ストレートかな
『少し良いですか榎本さんの連絡先ご存知ですか?』
知ってるに決まってんだろバカか。しかも
全部硬すぎ。
散々考えた後
会ってから聞いた方がいいと思って
メッセージを送るのはよした。
「侑士、お父さん仕事が入ったから後は頼むぞ」
「わかったよ。お父さん雨だから気を付けてね」
「わかった、じゃ行ってきます」
「いってらっしゃい」
お父さんは仕事に向かった。
俺は侑樹と飯の支度をする。
「そうだ、侑にい」
「ん?」
「今度さお父さんの誕生日だしプレゼント渡さない?」
「良いね。何しようか?」
「グラスはどうお酒のさっ」
「お酒好きだもんな。休みに買いに行くか」
俺達はお父さんのプレゼントを買いに行く約束をした
時々雨は弱くなったり
また強くなったりと
まるで生き物の様に
この街を濡らしていく。
読んで頂きありがとうございました!
また、読んで頂けると
幸いです。
また、投稿します!




