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36話:エルフの里によおこそ!

よおこそ表記はわざとです


 リングアロー大森林北部――【群塔森林、外縁】


「……ベル、もっかいエルフの説明を聞かせてくれる?」


 目の前に広がる光景を見て、アレクは思わずそうベルにお願いしてしまった。


「エルフ――近年まで亜人種に分類されていたが、12年前に正式に人類として認められ、市民権及び自治権を得たとされる種族。主に大陸南部のリングアロー大森林を中心とした森林地帯に住んでおり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()――」

「全然、そんな感じじゃないけど」


 サンドラの言葉に、ベルも説明を中断し頷いた。


 3人の目の前には、エルフの里らしき場所が広がっていた。


 らしき場所と、アレク達が言葉を濁してしまうのも無理はなかった。 


 そこは森の中の開けた土地にある、木材で出来た建物が並ぶちょっとした街とでも呼ぶべき規模の居住地だった。


 それだけならまだ想像の許容範囲だ。アレクは、てっきりエルフは大樹をくり抜いたような家々に住んでいる物だとばかり思っていた。だからこの里自体は、まあ思ったよりも普通だなあという印象しか抱かなかった。


 だが問題は――


()()()()()()()()()()()! 歓迎!!』

 

 とデカデカと書かれた横断幕が里の門らしき場所に掛かっており、それ以外にも何やら色々飾り付けがされている点だ。


 更に門の外には、今か今かとアレクの到着を待ち侘びているらしきエルフの人々が立っていた。


 遠目にだがその中にエスメラルダがいて、何やら陣頭指揮しているのが見えた。


「……凄く行きづらい!」

「めちゃくちゃ歓迎ムードね……」

「データの修正を開始――完了」


 しかし、回れ右して帰るわけにもいかない。


「行こうか……」


 意を決したアレクが踏み出すと、目敏くそれを見付けたエスメラルダが声を張り上げた。


「来たわよ!! さあ、エルフ魂を見せてやりなさい!! 楽隊、花火隊、用意!!」


 アレク達が近付くと、門の中からエルフの楽隊が勇ましい音楽を奏でつつ行進してくる。そして空には色とりどりの花火がバンバン上がった。


 さらに花火の音がうるさくて、せっかくの楽隊の曲が聞こえない。


 アレクは引き攣った笑みを浮かべつつ近付くと――


「アレク!! 良く来たわね!! 私の里によおこそ!!」


 エスメラルダが飛びっきりの笑顔をアレクに向けた。なぜか、ようこその発音が少しおかしい気がするが、そんな事に気付く間もなく周りにいたエルフ達がアレク達の周囲に集まってくる。


「おおお!! 君が魔力珠遣いか! 小さいのに凄いな! きっと救世主に違いない!」

「人間のわりには可愛い顔ね……じゅるり」

「幻獣を連れているぞ!! やはり伝説の魔力珠遣いの再臨に違いない!! これでこの里も救われた!」


 エルフ達は皆嬉しそうな声を上げ、笑顔を浮かべていた。全員が美男美女で、耳が尖っている事だけが唯一アレクのイメージ通りだった。


 アレクは聞き慣れない単語や、悪寒を感じる視線を浴びながら、エスメラルダに頭を下げる。


「お待たせしました。魔石屋アレキサンドライトの店主アレク、エスメラルダ様の要請により参上いたしました」

「良く来たわね! まあ色々話はあるけど、そんな事は後でいいわ!」

「え? いやでも危機が迫っているって」

「危機よりも――()()()()()()()!!」


 ――こうしてアレクは知る事になる。


 エルフという種族が――如何にお祭り好きな種族であるかを。


 そして、後にアレクはエルフの印象について聞かれた時、こう答えたという。


『エルフですか? とても……排他的で攻撃的な種族でしたよ。絶対に近付かない方が良いです。いや、本当に……』


本文にありますが、よおこそ、はエルフ弁みたいな感じです。わざとやっているので誤字脱字報告と感想での指摘は勘弁な!



更新もっと出来るだろ!? 続き書くマシーンになれよ! 応援するぜええ! 


という方は是非ともブクマと評価をしていただければ幸いです。めっちゃ頑張ります!

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興味ある方は是非読んでみてください!
― 新着の感想 ―
[一言] エルフは、別の意味での排他的で攻撃的な種族だったようです。
[一言] その次の行読んでなかった、死にたい(´・ω・`)
[一言] 「よおこそ」って上海アリス幻樂団ぐらいでしか見たことないんですけど誤字ですか?
感想一覧
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