もしくは轢き殺しが趣味の変態か
魔法をどうやって覚えるのか。
小説とかだと魔力を感じることから始まるみたいだが....
眼を閉じて自分の身体の中に注意を向けてみる。
...何も感じないな。
それならばと、外に注意を向けてみる。
「...?」
すると、外側から何か圧力のようなものを感じることができた。
しかし、これが魔力だったとしても動かし方が分からない。
結局、このまま時間を消費するのも勿体ないので練習を切り上げる。
僕はポケットから携帯を取り出し、時間を確認する。
「五時十分か...」
これから騒ぎが大きくなってくるだろう。
今のうちに、もっとレベル上げをしないとな。
「ん?そういえば、ゴブリンの死体はどうなったんだ?」
死体があったところを見てみるが、何もない。
ゲームみたいに霧のように溶けたとか?
まあ、気にしていても仕方がないので再び道路に出る。
辺りを見回してみると、道路の100メートル先に粘着性の液体が見える。
ドラ〇エでよく見るモンスターだが顔はないようだ。
(打撃武器じゃ戦えないし、魔法が無いと厳しいだろうな)
スライムがいた方向と逆に進むことにしよう。
道路の突き当りを隠密を駆使しながら曲がる。
その先は大通りになっている。
「あー、やっぱりか...」
そこには、モンスターに殺されたと思われる人間の死体があった。
(恐らく世界が変化した時に外にいたのだろう。運が悪いな)
となると、気になるのは自動車や電車などの乗り物だ。
自転車は死ぬだろうが、自動車なら雑魚なら撥ね殺せるだろう。
問題は、音に反応して強力なモンスターが来るかもしれないことだが。
大通りを見回してみると、車が1台通過していった。
朝早くから通勤する人はもっと多いはずだ。
恐らく車に乗る前にやられたか、出会ってしまって外に出られなくなったか。
今走っている車は、モンスターに出会わずに乗れた人だろう。
ということは、まだモンスターの存在に気付いていないのだ。
もしくはモンスターなら轢き殺しても問題ないので、轢き殺しが趣味の変態か。
とりあえず車がそこそこ走っているので、車で殺せるモンスターが殆どなのだろう。
(車で経験値って貰えるのかな?)
さて、24時間営業のところは出れなくなった店員がまだいるはず。
様子が気になるが、面倒事になる予感しかしないので諦める。
(営業はしてるのかな?)
大通りに出たことで、ゴブリンをまた発見。
5人程度の集団が3つ点在している。ここはゴブリンの生息地なのだろうか。
そして、その向こうに見える天高く聳え立つ塔は何なのだろう。
ドル〇ーガの塔みたいなものか?それとも中はアイ〇クラッドみたいな?
どちらにしても、危険はかなり高そうだがレベル上げにはよさそうだ。
「あー、でもクリアするまで出られないとかあったら嫌だなあ。」
流石にあんなに高い塔で閉じ込められるとか、食料が持つはずがないのでありえないと思いたい。
わざわざ安全地帯を用意してくれている親切設計なのだ。
建物という逃げ道を用意するんだから、わざわざ逃げ道を塞ぐようなシステムはないはずだ。
「とりあえず、ここら辺でレベル上げだな。」
僕は塔に向かって移動しながら、ゴブリンを狩っていくことにした。




