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光
唐突に、それは来た。
雲を割いて、後光が差すように神々しく、天から降りて来る人影。
「ロ……ロボ……なのか? そ、その姿……は……?」
白装束に緋色の袴。一見、巫女装束にも見えるが、その白装束は虹のような光を湛え、人間の技術では到底再現出来ない輝きを見せている。何より、背中には日輪の如く輝く、光背が燃えていた。
それはきっと人が想像する神の姿に似ていた。
「土着して来た」
土着……した?
「この地の守り神と契約し、眷属となった。即ち、神の末席となったのだ」
「バ……バカか貴様は! 土地に縛られるという事だぞ!」
ホッケが泡食って叫んだ。つまり、それだけの事をロボはしたらしい。
「自分は本気だ。今の自分はもはや人狼ではない。大神……とまでは行かないがな。尻尾をまいて逃げだすがいい」
「そんな簡単になれるものか……いや、どれだけの犠牲を払った!」
「貴様の知った事ではない」
彼女はホッケを目で制しつつ、倒れ伏すおれの前に降りて来た。
「さぁ、『供え物』を。そして加護を願うのだ」




