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握り飯
「いいか。大至急、この町で一番有名な神社を教えてくれ」
なぜそんな事を聞いてくるかはわからないが、この市で一番有名な神社である枝隈神社とその場所を伝えた。彼女はそこに向かうと言う。
ロボは一度深く目をつむり、
「自分は必ず戻る。そして必ず勝つ。それまで何としても生き延びてくれ」
それから大きく目を見開いて言い切った。
「交尾もしないうちに未亡人になるのはゴメンだからな」
そういう事言わなきゃいいのに。
言わなきゃ、凄く可愛いのに。
「あと、『握り飯を買っておく』ように。そして絶対に手放すな」
言葉の意味は理解できなかったが、おれは頷いた。




