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「これでも――これでも紳士的に言っているつもりなんだぞ? オレたちの寿命は長い。気が変わるのを待っていた。今だって渇きを覚えているだろう? 人間の食事では腹は満たせない。今は淀みなんぞを食って空腹を誤魔化しているようだが……いずれそれに耐えかねて、いつか人を食うはずだ。……が」

 じとりとおれを見る。

「別のオスが出て来たのなら話は別だ。つがいになられる前に始末する」

「させるとでも?」

「出来るさ。今日が満月なら、まだ少しはチャンスがあったかもしれないがね」

 瞬間、ロボの体が跳ねた。

 見えない。いや、正確には、何かが横切ったようには見えた。

 それが、フォッケヴェルガーが飛び出して、ロボのみぞおちに拳を叩き込んだのだと、全ての動作が終わって初めてわかった。

「こっ……ほっ」

 ロボもロボで迎撃はしようとしたに違いない。

 だが、完全な狼男と、見た目がほとんど人間のロボでは戦闘力の差は明らかだった。

 彼女は、純血種ではないから、満月の夜でもなければ狼男のような姿になれないと言っていた。満月は、まだ一週間以上先だったはず……。

 なら、彼女に勝ち目は……ないんじゃないか。

 しかし、ロボも呻くのは一瞬、すぐに反撃に転じた。

 拳を握りしめ、殴りかかる。

 ――そう、殴りかかったのだ。

 ロボが殴りかかるのが『見えた』。フォッケヴェルガーの動きは『見えなかった』のに。

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