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 話がそれたな。

 とにかく、そんな経験がいくつかある。

 やつらは見えない――居ないから、それに何かされたら、有り得る事に置き換わる。

 きっと、狼男に食われたなら、野生の狼に襲われた事になるんだろう。

 ふと。昨日のニュースで、県内で野犬に人が襲われ亡くなった、そんなニュースを見た事を思い出した。

 日本に野生のオオカミはいない。なら、置き換わるとしたら、一番近いのは野犬だ。

 もう、『すぐそこまで来ているんじゃないか』……?

 背筋に走る怖気を振り切り、家に向かった。

 日が暮れ始めているが、神社から家はせいぜい二〇〇メートル程度。足早に、ブロック塀が並ぶ路地を進んだ。ちょっとした迷路にも感じる。

 そこで、まだ日は落ち切っていないのに、闇を感じた――というとヘンに聞こえるかもしれないが、周囲から一段、風景の彩度が落ちるような、異様な感覚があった。

 そいつは、路地の出口の古びた電灯の下にいた。まだ夕刻だが、早めに自動で灯りがともり、バチバチと瞬きながら、下に立つ男を照らす。

 満月のように輝く金色の髪に、高級そうなグレーのスーツが似合う、筋肉質なのにスラリとした長身。嫌味にならないサングラス。幻想が形を持ったモノ。

 あまりに絵になるそれは、だからこそすぐに狼男だとわかった。

 ロボと大きく違うのは、全身が総毛立つ圧倒的な寒気だった。

 眼すら合っていないというのに、もう視界に入るだけで、死を直接脳に叩きつけられているような感覚。

「初めまして。やはり見えているようだな。オレが」

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