追
「疑問はとけた、かな? じゃあそろそろ……」
露骨に布団をめくろうとするロボ。
「ま、待てよ。あんたが見えるからって名前も知らないような相手にそんな何で……」
「フィーリング、かな。目が合った時にはっきり感じたのだ」
「そんなあいまいな……」
「そもそも自然界ではメスがオスを選ぶのだ。感覚が一番大事だ。……が、確かに名前は知りたい、かな。キミの名前は?」
「南田……友、だけど」
「ではユウと呼ぼう。マイハニー・ユウ」
「なんかのコンビ名みたいに言わないでくれ……」
何にせよ、ロボに対する警戒は今やほとんど薄れていた。
もうこれでコイツが人食いだったら、おれの見る目が無いのが悪い。
「さて、もういい、かな?」
「い、いや、まだ疑問はある。どこから来たのかとか、何でこの町に来たのかとか……」
「おあずけが過ぎるぞ……」
彼女は頬を膨らませた。漫画みたいなヤツだなほんとに。
「どこからと言われれば、生まれはイタリア、かな。だが、もうずっと前につがいを探して世界へ旅に出たので、イタリア的ではないと思うぞ。世界中を巡っていたからな。まぁ年齢は秘密にしておこう」
イタリア的というのもわからないが。
「それが、何でこの町に来たんだ? 世界中回ったとしてもここはマイナーが過ぎるだろ」
「それは想像つかない、かな? ユウは、多分東京に行ったはずだ」
「……? 去年になら行ったけど」
丁度、例の修学旅行で一瞬だけ。でもそれが何だと言うんだろう。
「追いかけてきてたぞ。淀みから生まれたバケモノたちが」




