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 ――そんな事より。

「まず一番大きなところから。ロボ、だったか、あんたが人間じゃないのはわかった。でも、人狼とは何だ? あの狼男のような、おとぎ話で聞くあれか?」

「満月の夜に変身し、人を食べてしまう。噛みつかれた者もまた狼男になる。銀の弾丸に弱い……ってところ、かな? 概ねその通りだ。おっと、繰り返すが自分は人を食べないぞ」

 食べないのは……今、密室に二人の状態でもおかしな動きを見せない――エロ行動を除けばだが――から、一旦信じるとする。

「噛みつかれたら……狼男に?」

「ごく稀だな。狼男っていうのは、流行病みたいなものなんだよ。人類の歴史の中で、ほとんど免疫がついているウイルスだ。だから、大半の人は噛みつかれても感染なんてしない。感染するのは……自分のようなツイてない人間だけさ。稀にいるだろう? なんてことない菌で重症化する人間が。それと同じだ。そうでもなければ今頃、世界は人狼か狼男しかいないさ」

 筋は、通っている。誰だって考える、倍々ゲームで世界全員が吸血鬼とかゾンビになる思考実験みたいなものだ。

 世の中がゾンビや吸血鬼まみれになっていない現実が、普通はそれらの存在を否定する結論になるんだが……確かに感染力が非常に低いという事でも矛盾はしない。

「つまりあんたは、狼男に噛まれたのか」

「そう。昔、森で遊んでいるうち、深い霧に包まれてね。狼男と吸血鬼に襲われたんだ」

 また素っ頓狂な事を言い出す。

 狼男でもおなか一杯なのに、吸血鬼と来た。もう、なんだ。昔の白黒映画か。

「本当は自分なんかには見えもしなかったんだろうけど、あまりにもでかい存在の二つがハチ合わせたもんだから、自分にも見えてしまった、かな。ごはんを見つけた狼男と吸血鬼は、一触即発の雰囲気だったよ。そこでヤツらは条件を出した」

「条件?」

「お前にどっちに食われたいか選ばせてやる、ってね」

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