表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/41

理由

「な、なんでおれなんだよ。人狼のオスとかいるだろたぶん」

 頭に狼男の想像図が浮かぶ。実際に見た事はないが定番中の定番だと思う。

 が――

「人狼のオスなんて絶対に嫌だ。死んでも嫌だ」

 今度は打って変わって、心底嫌そうに眉根を歪めるロボ。

「なんで嫌なんだよ」

「クソ野郎だからだ」

 まるで汚物でも見るかのような、その表情。

 本当に、人狼のオスは嫌らしい。

「だとしても、な、何でおれなんだよ。他に男なんていくらでもいるじゃないか」

 絶対に裏があるはずだ。

 おれが、こんな絶世の美女から誘われるなんて事があるはずがない。

 それが、人狼だって言うなら、やっぱり食うためとか、裏があるに決まっている。

「いや、キミでないと困る」

「だから何で!」

「自分が『見えるから』だ」

 ああ。

 そういう事か。

 何となく、わかった気がする。

「人狼のオスなど死んでも嫌だ。だが毎年発情期は来る。いい加減ガマンの限界だ。だが、人間は、自分を見る事が出来ず、触れる事も出来ない。人狼は姿を見せずとも、人を害す事はできる。だが、人を愛すことはできない。見える相手が自分には必要だったのだ」

 それが、おれってわけか。

 見えないけど触れるのでは? と思うかもしれないが、それは違う。

 視認は、相手の存在を認める事……この世のものではないモノのルールみたいなものだ。妖怪を見てきたおれは、嫌というほどそれを知っている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ