8話
一宮さんが落ち着いたので、私は気兼ねなく学校生活を満喫していた。
のだけど…、二年Sクラスで生徒会長の冬夜 峰さんから呼び出されてしまった。
ちなみに、冬夜家と桜坂家はいとことかになる。
他に青月家と隣国の王族とも親戚とかである。
私は、血こそ繋がっていないけどね…。
さて、峰姉は何の用だろう?
生徒会室に向かうと、峰姉が待って居た。
どうやら、一人で待って居たようだ。
「やっと来たね雫。最近、母さん達が雫を気にしている事は知ってる?」
…峰姉の母は、氷母の妹で奈々さんと言う人だ。
シスコンは相変わらずだけど…。
「あー…、元婚約者とかの件?」
「うん、一応雫も僕らの一族として認められてるし…」
言いにくそうにそう言った。
峰姉は、まだ気まずいらしい。
引き取られた当時、月ノ宮家以外の名家や隣国、この国の王族達から、かなり反対されていた。
反対されていたのに、さっさと養女にしたからますます反対派は多くなった。
中でも、最後まで認めなかったのが…、奈々さんだったから気まずいのだろう。
まぁ、私の場合はちょっと特殊だったから、結構問題視されていたのだ。
私を認めさせようと頑張る氷母と緑母、蓮姉達には悪いが…。
私は、ある条件を出し納得してもらった。
養女になる前から、家の都合上様々な事を習得していた6才児の私。
茶番劇みたいな騒動だと思った。
だから、いい加減うるさいし煩わしいから、双方に得のある条件を出して納得させたのだ。
そのせいか、今では皆が心配してくるようになったけど。
余りにも、達観し過ぎている幼い子供だしそりゃあ心配するよね?




