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17話
あの手紙を送って、やっと控えてくれた。
あの甘ったるい内容を…。
しかし、今度は…私の気持ちが揺れそうな内容だ。
恋なんてしないと決めていた気持ちが…。
「天然人たらしめ…。」
リルラって、天然で人たらしだからね…。
それが、私だと効果が倍になるようで…。
今では、ちょっと気になって来たんだけど。
「…一年の文化祭の頃から、様子がおかしいけど…何かあった?」
かなり、心配気な一宮さんの姿にハッとした。
そう言えば、まだ学校だった。
「あ~、うん…まぁ…ね。でも、大丈夫。これは、自分の気持ちの問題だから…ありがとう白亜さん」
「え…?えぇ…どういたしまして?…今、下の名前で…」
何かまだ言ってた一宮さんだけど、私は予定が詰まっているので先に帰った。