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閑話<4>


ボクには、会った事はないけど最愛の女性が居る。



父によってグリラーナ王国が滅ぼされるまで、毎年婚約者の写真が送られて来ていた。



母上と婚約者のファル王女の母同士は、仲が良かった。



だから、ファル王女には内緒で写真だけ送られていた。



母達の思惑通り、ボクはファル王女にいつの間にか恋をしていた。



だから、顔合わせをする予定の10才の誕生日の日を心待ちにしていた。



だというのに、父がボクらに気付かれない内にグリラーナ王国を滅ぼしたのだ。



気付いた時には、全て終わった後だった。



ファル王女は、ジルーラ王国でグリラーナ王国再建に向けて動いている。


死んではいないけど、きっと心は…。



ボクはファル王女に、一生を掛けてでも償い続ける。




ファル王女が好きなボクに出来る償いを…。




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