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あの日僕らが見た世界  作者: コタツミカン
放送室の者たち
3/4

生存者


放送室に集まった俺たちは《奴ら》が入ってこられないように扉を頑丈にし、今手元にある物資をかき集め今の現状について話し合った。


「えーと、とりあえず自己紹介でもしときますか?」


「賛成だ。まず私から、名前は《岡山 輝樹》高3」


(さっきのメガネは先輩だったのかなんか不安だな。)


「えっと私は《鈴木 雪華》こっちが《菊池 愛理》です私が2年生で愛理が1年生です。」


「私は《谷口 博文》です。3年生の国語を教えています」


「俺は《川崎 健吾》です。それでこっちが」


「《前田 聡一郎》です。あとは・・・」


「お、俺は《田所 大地》だ。」


(田所 大地?確か9組の)


「ほ、《本田 正樹》2年です。よろしく」


あとは・・・


「《和田 怜》1年、帰宅部」


自己紹介が終わった俺たちは《奴ら》の特徴についてまとめた。


わかったことは3つ

1つは《奴ら》に噛まれると時間差はあるが感染し奴らの仲間になること


2つ目は《奴ら》の弱点は恐らく脳を破壊することか、首と胴体を切り離すこと


そして最後は生きていた頃の記憶や、個々の性格があるかもしれないという事

岡山さんが言うには生前に強い気持ちや意識がある人間に襲いにかかるらしい


そんなことをしているうちに夕方になり精神的にも体力的にも疲れた俺たちは《奴ら》が入ってこないか心配なため1時間ごとに見張を置いた。


すっかりあたりは暗くなり、廊下では《奴ら》のうめき声が聞こえていた。


「なぁ〜けんちゃん。まさか本当になるなんてな」


「何が?」


「ゾンビだよ。」


「確かに驚きだよな。ずっとフィクションだったのがいきなり現れるなんて。でも、俺は生きなくちゃ。遥や瞬もきっとどこかで頑張ってるんだ。あいつらに会うまで死ねない」


「けんちゃんはすごいなぁ〜、カッコいいよ。俺なんか教室ではあんなこと言ってたけど本当はすごく怖いんだ。《奴ら》に食われている生徒を見たときあれが自分じゃなくて良かったって思ったんだ。俺は最低だ。」


俺は返す言葉もなかった。


あの聡一郎がこんな事を思っているなんて、ましてや弱音を吐くなんて・・・


「こんなイかれた日常が元のつまんない日常に戻るといいな。」


「大丈夫・・・戻るさ・・きっと」


僕はそっとまぶたを閉じた・・・



生存リスト

⚪︎2年5組 川崎 健吾

部活 帰宅部

武器 金属バット


⚪︎2年5組 前田 聡一郎

部活 バスケ部

武器 ハサミ


⚪︎2年1組 鈴木 雪華

部活 家庭部

武器 包丁


⚪︎1年5組 菊池 愛理

部活 家庭部

武器 なし


⚪︎3年3組 岡山 輝樹

部活 将棋部

武器 カッター、包丁


⚪︎3年教師 谷口 博文

部活 なし

武器 なし


⚪︎2年9組 田所 大地

部活 野球部(幽霊部員)

武器 アイススティック


⚪︎2年3組 本田 正樹

部活 天文学部

武器 ほうき


⚪︎1年1組 和田 怜

部活 帰宅部

武器 木刀






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