一話 《前略》
俺、牧野永時はトランサーだ。
トランサーとは言ってみれば異能力者のようなもの。そう捉えてもらっても構わない。
まぁトランサーの事は追い追い話すとして。
俺は聖杯学園という学校の生徒だ。
せいはい、じゃないぜ?せいさかずき、と読む。
聖杯学園はトランサーを育成する学校である。
全校生徒は三百人ほど。一部の例外を除き、皆トランサー。
聖杯学園は少し特殊で、学年というものがない。
実力主義の学校なのだ。
全生徒は第一から第七までの部隊に分けられる。
第一部隊が最強とされ、第七部隊が最低とされている。
ちなみに俺は第七部隊、最低の部隊に所属している。
部隊の成績が良ければ、学内でそれなりの立場で居られるが、何分、第七部隊はろくに演習をさせてもらえないのでね。
俺たちが演習場を使おうとしても他の部隊の連中に退かされるのだ。反抗しようとしても無駄だしな。
とは言っても、別に俺は他の部隊など興味は無い。
演習をさせてもらえなくたって、別に恨んじゃいない。
だが、勘違いしないでほしい。上に行くのを諦めたわけじゃない。
俺は強くなりたい。誰にも負けたくない。
その思いだけでも誰にも負けないようになりたい。
例え、どんな壁にぶち当たろうとも、すべて打ち砕いてみせる。
死の1秒前でも諦めない。
俺はそう誓った。
今日も俺の日常が幕を開ける。
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