記憶
始めまして!
たかせいだよ!
今回は初投稿です
がんばります!!
記憶、あの頃の記憶。ずっと続くと信じていた、あの日。そのためならなんだってやると誓ったあの場所。忘れてはいけない、二人の名前。
その時、一人の少女が呟いた。
「……さようなら。」
その時の彼女の顔は、笑っていながら、同じに涙を流した。
気がつくと、俺は森の中で倒れていた。
ここはどこだ。何も思い出せない。
「…ぐっ」
何かを思いだそうとすると頭が割れるように痛い。
ただ分かるのは自分の名前と年齢だけ
俺の名前はラルク
生年月日は2039年6月19日で、18歳だ。
なぜこんな森に倒れていたかは分からないが、とりあえず辺りを見渡してみる。
すぐ後ろに、石版みたいな石が置いてある。
「なんだ…。」
とても重いので、手に取らず石版を読んでみる。
あなたは記憶がありません。記憶を無くした理由も分からないでしょう。ですがこれはあなたが望んだことです。記憶を取り戻したくば、セントラルまで来てみなさい。
石版を読み終わり、空を見上げると、薄闇の彼方に煌めく一つの光りがあった。星ではない。何かと思い、目を見開いてみると、街だ。
だがありえない。あのような場所に街があるとは思えない。
「なんだ…ありゃあ…!」
一つの柱だ。
そう、あの街は、一つの柱によって支えられているのだ。俺は思わず声にでてしまった。
それに、街の規模がとてもでかいのに、一つの柱で支えるなどできるものだろうか…。
そう考えていた俺は、とりあえず近くにだれかいないか探すため、立ち上がり辺りを歩いた。
10分ほど歩くと、道らしきところに出た。
その道を歩きながら、俺は考えていた。
なぜ記憶がないのか、そしてあの石版に書いてあったセントラルとは一体なんなのか。
ここはどこなのか……。
石版には、俺が望んで記憶を無くした。と書いてあったが、そんな事する訳がない。
本当に?
その言葉が、脳の中を通り過ぎた。
仮にもし、最悪なことがおきて、記憶を無くさないといけなくなったのなら。
そんなことを考えていると、後ろから、一人の男に話し掛けられた。
「君、早くリーダース村に帰らないと、危ないよ!……ん?この辺じゃ見たことない顔だね?どこから来たの?」
リーダース村?この近くの村なのだろう。
だが、場所が分からない。
歳は同じくらいだ
それ以前に、何が危ないんだ?
「ええっと……なぜか、記憶がないんだ…気がつくとそこの森で倒れていて…」
彼は驚いたような顔をして言った。
「へえ……これは驚いた…」
そりゃそうだ。いきなり記憶がないだの森で倒れていたなど言われると驚きを隠せないだろう。
「僕がいる村に来てみるかい?村長ならなにか分かるかもしれない」
「おぉ、それは助かる。ありがとう。俺はラルク」
「よろしくラルク、僕はエクレア」
エクレア…エクレア…。聞いたことはない。そりゃそうだ。だが、なぜか口に馴染む感じがした。