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ただそれは見つめる
日にちは経ちましたが、ようやくプロローグの次です。
燃える様な赤い古びた城の一枚の壁。その壁を静かに見る銀髪の青年がいた。
その青年の手はまだ温かい生ぬるいモノが滴っている。
ある一点を見据えたまま動かない青年の目は、なににも動かせられない絶望の色と、拒絶の色で染まっていた。
”あぁ、まただ見えない、此処にも無かった。誰に何も、もうない…。"
軋んだ床とひび割れた壁、どちらももう目に入れる事はない。
彼はまた何処かへと進んで行った。
世界はまだ、彼を拒んでいるのかそれとも見つけているのに彼がただ拒絶しているのかそれはもう、見ている人しか分かるわけがない。
次は本編に近いものが書ければ・・・。