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拉致

 視界がどんどん狭くなっていく。

 ブラックアウトだ。

 やばい、、


 「ったくあの豹柄女のせいでギリギリだったじゃねぇかよ。」


 「まぁ良いじゃ無いか、こうして今第一段階をクリアしたのだから。」


 「突然現れたブラックコールドドラゴン、急遽弱体化を入れたとはいえV王冠だぞ、こんなサクッとやられるとはな。」


 「運良くこいつらの気を逸らすのにはちょうど良い相手だったな。」


 「さて、こいつはどうする?」


 遭難3人衆の1人がロロベルトを指差す。


 「特に用はない、ほっとけ。」


 ロロベルトはすかさず狙いを定めて〈skill地廻竜の瓦解〉を使うが、3人衆はラナプリンを担ぐと突如現れたゲートへ行き姿を消した。


 「ラナプリンさんーー!」


 ロロベルトは雪崩とかしたダンジョンの誰もいない穴に向かって叫ぶ。

 

 「クソって、俺のせいで、

 俺がもう少し役に立てたら、、」

 ブラックサンドワーム戦の前、ラナプリンに言われたことを思い出す。


 〈戦闘はできんし、虫如きで叫ぶし、、前世だったらアニメの話とかで盛り上がってちゃんとした友達になれたかもしれなかったのにな。〉

 

 この言葉が重くのしかかる。


 特筆した戦闘能力は要らない。

 庇える力だけあれば、、


 


 気がつくと姫は、質素な色合いに地面が冷えた薄暗い場所にいた。

 目前には鉄格子。

 牢屋に入れられている。


 「どこだ?ここは。

 おーい、ここから出せ。」


 姫の声が反響して返ってくる。

 まずいことになったな。

 確か、気を失う前ロロベルトの叫ぶ声がして、、

 その後は、、思い出せないな。

 あれから何日経ったのだろうか、

 

 すると、コツコツと数人がこちらへ向かって歩いてくる音がした。


 薄暗闇から姿を現したのは、ハヴレイン国王みたいなおじいさんと、筋骨隆々とした護衛的存在が2人。


 「君かね、転生者というのは、」

 最初に言葉を放ったのはおじいさんだ。


 「そうだが、お前達は誰だ。」


 「私はここトリビア王国の国王エイムだ。

 手荒な真似をしてすまないが、君に1つお願いがある。

 ガトリングを見せてもらえないか?」


 エイムは穏やかな目をしている。

 殺意は感じない。

 まぁ両サイドにいる護衛からはプンプン感じるけど。


 一応警戒しながらも、とりあえずお願いに応えた。

 断ると襲ってきそうだからな。


 「おぉこれはこれは素晴らしい代物ですな。」

 エイムは感心している。

 そして、両手をポンとガトリングに添えると、


 「どうですか?」

 と護衛の1人が言う。


 「特になにも感じないな。」


 「神の勇者では無いのですか?」


 「分からん、なんせ相手はあの変化の王ロキじゃからなぁ、身分を隠すなんて朝飯前だ。」


 この人たちはロキについて知っている。

 それだけ有名なのか?


 「君、突然だがトリビアのハンターにならないか?

 悪いようにはせん、金には困らんし、人間関係にも困らん。」

 

 突然のスカウト。

 ウラディンの時以来だな。


 「すまんな、姫には仲間がいる。」


 「そうか、」

 すると、エイムの穏やかな目は一変し、猛獣の如く獲物を狩る気配を漂わせた。


 「好きにして構わん、ただし念の為最後はちゃんと処理しろよ。」

 サイドの護衛に命令をして、薄暗闇へと帰っていった。


 処理か、これすなわち殺すと言うことだな。

 まだちょっとしか弾丸を集めてないのに、ここで冒険を終わらせられても困る。


 「よーくみたら可愛いじゃねぇか。どうだ、俺の女にならないか?そしたら死ななくて済むぞ。」


 「おい、ずるいぞ、俺の女になれ、なぁ?」

 2人が姫を取り合うが、どちらもタイプでは無い。

 

 ウラディンやブラックコールドドラゴンに比べるとこいつらは、そうだな、ダニだ。

 そう、見えない。

 気付かない。

 なんでだろうなぁ、前世ではこんなガタイの奴が絡んできたらまずは謝罪モードになるのにな。


 こんなの解放しなくとも、殺せる。


 「黒・剛圧弾、自動装填オートセット。」

 〈封器skill黒・剛圧弾の自動装填を実行します。〉


 「おっとー、やめてくれよ、そんな危ない物向けるのはさー、」

 護衛は薄笑みを浮かべている。


 「知らねぇよ、今の状況を前世では拉致って言うんだ。

 この罪は重いぞ。」


 ドドドドォォォォォォ

 

 ん?鉄格子越しに撃ったのだが、弾丸が消えていく。


 「ハァッハァー、本当に撃ちやがった、

 やるなねぇちゃん、

 この鉄格子は結界になっててな、うちの優秀な科学者の至難技だ。

 こちらからじゃないと、この結界はどんな物質も通さない。」


 なるほど、だから銃口を向けられてもあの余裕か、、


 じゃあ、横の壁はどうだ?

 ドドドドォォォォォォ


 「鉄格子が結界、、だから壁は普通の石素材だと思ったろ?

 残念ながらそこも結界だ。

 意地悪でごめんね。」


 うざい、してやられた感。

 

 そうだ、待てよ、この結界も物質なら?


 〈封器skill 物質貫通エムブレイクを実行します。〉


 すると、結界を通った弾丸は2人の護衛の頭部に命中した。


 あれ、いけちゃった。

 すごいなこのskill。

 

 って言うか、人撃っちゃったよ。

 まぁでもウラディンが、悪い奴は殺しても良いって言ってたし、、

 そう自身に洗脳した。


 それにしてもなかなか倒れないなぁ。

 靴に磁石でも搭載してんのか。


 「いやー、効いた効いた、まさかそんな能力も持っているとはな、」

 護衛はおでこをさすりながら、こちらに顔を向けた。

 生きてるし、なんでぇーー?


 「我らの称号は〈守護者〉、認識した攻撃を鋼の肉体で受ける。貴様の弾丸如きで我らを倒せると思うな。」

 怒らせちゃった。

 ねぇちゃん呼びから貴様呼び。


 〈守護者〉か、、すごいな。

 解放してないとはいえ、巨大なモンスターを撃ち抜いてきたこの弾丸でも、軽い流血程度で収まっている。

 しかもこんな近距離で撃っているのに。


 「そしてこの行為は立派な敵対心。

 よって貴様をぶち殺す。」

 

 護衛の2人は殺気を倍増させながら大剣を構える。


 「二つ斬り。」

 「二つ斬り。」


 〈武器skill二つ斬りを実行します。〉


 この狭い空間だと逃げ場がない。


 近距離戦は苦手だぞ。


 急いで硬質化を発動しようとした瞬間、

 2人の護衛は、静かにその場で倒れた。


 よく見ると、うなじに針のような繊細な短剣が刺さっていた。


 そして、音も立てず天井から降ってきたのは、全身黒ずくめの1人の男。


 「ラナプリンだな?」

 

 「そうだが、」


 「助けに来た。

 ボスの命令だ。」

 そう言って、鉄格子を開けてくれた。


 ボスって誰のことだ、、

 

 黒ずくめの男は姫の手を引きながら、足音も立てず裏道を案内する。


 「お前は誰なんだ?」


 「名はデラマルス。

 オルデンナイト王国、〈紫将の団〉《ししょうのだん》の一員だ。」


 「なんでそこのボスが、姫の事を?」


 「多分あの人の趣味だろ。」


 趣味?

 まぁでも助けてくれるならありがたい。


 

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