第19話 絶望、全滅 獣人国の最後
ぶうおおおーーーーーーーーーーん!ぶぅうぉおーーーーーーーーーん!
何事だ!?
法螺貝が鳴り響く
敵襲!敵襲
悲鳴の怒号が一斉に
申し上げます、前方に突如大群が
申し上げます、人間軍、人間軍の襲撃
申し上げます、人間軍、推定、その数、100万
数日前である
なんだ、この音は。とてつもない音がする。ガレン、ギワンは耳を地につける。
敵襲だ!
何故だ、一体何があったというのだ。とんでもない数、蹄の音。聞いたことが無い。
ギワン
「大軍だ」
「気づかなった、この俺でも、雨だ。雷雨が続き音がかき消され、臭いも」
「リリアがいれば、雨であろうが、匂いでわかったのだが、音でも」
ガレン
「落ち度だ、1日でここに来る」
ミーナ
「1日、先の音、そんな遠くの音もわかるの」
ジュライン
「獣人族は鼻と耳は異常に発達しているからな、しかし、何だこの数は、獣人を亡ぼすつもりか」
ギワン
「ガレンよ、ここでは食い止められない」
ガレン
「城に撤退だ」
ミーナ
「撤退って、どこからか援軍がくるの?籠城は援軍が来るから、籠るのよ」
ガレン
「今は、一刻も早く、城へ、さもなければ、この村は全滅する、城にも伝えねば」
「考えるのはその後だ」
「荷物はそのままで、半日ただずに、城につく、急げ!」
「全員撤退、村は捨てる」
女子供は荷車にのり、ギワンが運ぶ
馬車に乗り込み、次々と城へ向かう
数時間走りに走った
ガレン(やはり、気が付いていない、警備は何をしているのだ)
「城門を開けろ、中に全て通せ」
城門警備
「ガレン隊長何事でしょうか」
ガレン
「四の五のは良い、他の村も撤収させろ、まだ間に合う」
は!行く隊に分かれて、早馬が複数の村に。
ガレンは慌てて、城壁に上がり、ドワーフのスコープであたりを見て
膝が震えた。
ドレンを呼べ!と叫ぶ
警備慌てて、ドレン総司令官を連れて来た
ドレン総司令官
「兄者、何事か」
ガレン
「ドレンこれを観よ」スコープを投げ渡し、覗く
ドレン総司令官
「馬鹿な、そんなはずは、100万は居るぞ、二日、昼夜飛ばせば1日で、ここに」
「兄者、一度城へ、国王含め軍議だ」
「偵察隊はここで、随時報告、村のモノを収容したら、城門を固く閉じろ」
王宮
国王
「いかがしたのだ、指令。」
ドレン
「国王陛下、突然申し訳ありません。人間軍の襲来です、その数100万」
並んでいる獣人貴族がざわめく、内政菅達である。
100万とは大げさな!
ガレン
「外を見て見ろ、耳で聞いてみろ、わかるだろう、この異常な音が」
辺りは静まり返ると同時に、絶望感が漂う
ドレン
「国王陛下、非常時です。船でバーバリアンの国に退避を」
「国民も適宜、船で離脱を」
「総勢20万の軍、10万は城壁ジュラインが指揮。迎撃を可能な限り」
「5万は第一陣守備隊、兄者率いてくれ」
「残り4万は、撤退に備えろ。退路を断たれるな。バーバリアンの国に船で渡れ」
「近衛1万は、俺に続け」
ガレン
「1日が限界だ。その間にできる限り、撤退を。バーバリアン国へ」
国王
「わしは残る、わし以外の内政菅達も、速やかに船に乗りなさい」
ジュライン
「国王陛下、バーバリアンの国へ」
国王
「娘を残していけない。私が行くと警備も必要。」
「心配はいらない。獣人族は誰が国王であっても、志は変わらん」
「長老は、バーバリアンの王と顔が効く、大丈夫だ」
長老
「国王陛下、わかりました。バーバリアンの国王に援助を求め、戻ってまいります」
一斉に撤退準備が始まった。
うえーーん。こわいよー。
痛いよー。重いよ。
***
ドレン
「軍議を始める」
「軍議も何もない。とにかく時間を稼ぐ。船が出るまで、ここを死守せねばならない」
ミーナ
「バーバリアンの国まで船でどれくらいなの」
あたりは静まり返る
シーン。
それだけで、ミーナは、希望が無い事を悟る。
ギワン
「ミーナ、済まない。心配するな俺様が、守からな」
ジュライン
「集められるだけの弓と矢を、持ってきてくれ、弓は任せろ」
ガレン
「ドレン、近衛は第一関門が突破されたら、撤退してくれ」
「それまで時間を稼ぐ」
ドレン
「兄者、俺も戦う、時間を稼ぐ」
ガレン
「いや、退路が経たれれば、海にも出れなくなる。近衛は最後に海を渡ってくれ」
ドレン(…兄者死ぬつもりか)
ミーナ
「地図を、見渡す限り平野じゃない、これじゃ、挟撃も出来ない」
「砦を築くとか、しなかったの、今さら遅い。罠を仕掛ける時間もない」
一同配備
ガレン
「ジュライン死ぬなよ」
ジュラインは城壁にあがり、大量の弓と矢、熱湯、火が次々に運ばれる
ギワン
「城門を前に、5列、横で良いかね」
ガレン
「策もない、時間を稼ぐ、それだけだ」
ぶうおおおーーーーーーーーーーん!ぶぅうぉおーーーーーーーーーん!
法螺貝が鳴り響く
ジュライン
「来やがったな、火矢を打ちまくれー城に近づけるな」
「放て!」
バタバタと、馬が倒れていく
「放て」
「放て」
「放て」
さらに、バタバタと馬が倒れていく
ガレン
「流石ジュライン」
ミーナ
「音でわかるの、見てきて良いかな」
ギワン
「俺が連れて行こう」
階段をあがり、城壁で目にしたのは
辺り一面、見渡す限りの人間軍であった。
ミーナ(そんな、こんな軍勢見たことが無い。国を空にしてきたとでも言うの)
ギワン
「そんじゃ、俺も弓を」
ジュラインは笑いながら
「矢の無駄だ、やめろ」
「ここは、任せろ、城門に備えてくれ、ギワン」
ギワン、ミーナは、降りて、ガレンのもとへ
ミーナ(おかしい、いくら力攻めでも、無能すぎる。これでは倒してくださいと、言っているようなもの)
その時であった。
どごーーーーーーーーーーーーーーーーん
ひゅーーーーーーーーーー
どごーーーーーん
ジュライン
「なんだあれは」
ミーナが再度あがり、目にしたのは
「投石機」
「あの大きい建物みたいのに、火を、油で」
しかし、届かない。矢は届かないのである
次々に、投石が始まる
ミーナ(痛い)
ジュライン
「なんじゃありゃ、反則だろう、とどかねーよ。」
「しまった、城門に兵が、うわ、はしごもかけられている」
「熱湯をあびせろ!!」
「ミーナは、ガレンに伝えてくれ、城門持たないぞ」
ミーナは降りて、走る
その時であった、城門が開き、一斉に人間軍がなだれ込んできた。
城壁も投石で粉々で、あたりに血が、飛び散る
ジュライン
「ぬお、城門が先だ。第一関門が突破されたら、それこそ国民に被害が」
バキン、
多勢に無勢、直ぐに押し込まれ、獣人軍は、バタバタと、その場に倒れていく
ギワン
「何ちゅーう、数だ、切っても、切っても、減らねー」
ガレン
「時間が稼げれば、それで良い」
ミーナ
「なんなのよ、この数」
ジュライン
「お、まだ、生きていたか、それ」
「数歩下がって射る」
きりがなかった。もう万は倒している、しかし、次から次へと、人間軍が押し寄せ
獣人軍は撤退を余儀なくされていた
しかし撤退しても、意味がない。城内に人間軍を雪崩れ込ませるだけである
もう戦い始めて、10時間は経過していた。
ガレン
「船は出たのだろうか、そのような音を感じないが」
ギワンは手を伸ばし
「危ない!」
ミーナが、背後から切り付けられそうになり、腕を出して
「その程度じゃ、獣人様の腕はおとせねーぞ」
血が吹き出しながらも、ミーナを守る。
ミーナ(酷い血)
「ギワン!」
ガレン
「ここまでだな」
辺りを見渡すと、もう守備隊は、指で数えられる程しか
残って居なかった。
ジュライン(娘達は船に乗れたのか)
ミーナ(もはや、ここまで)
僅か数名の獣人族が肩を並べ、最後を迎え撃つ。
ギワン
「ミーナよ、すまない」




