表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

八階へ

あ〜〜〜〜〜っっっっ!!!!!ち、遅刻〜〜〜〜〜!!!!!ギリギリセ――――フ!!!!


………………あっ。


あ………………あさから騒がしくてすみません……し、失礼いたしました。


えーっと……気を取り直して!!


みなさまこんにちは!艦隊八幡社のお店番担当、はちまんですっ!!


今日はみなさまに、はちまんとやくもの「いつもの一日」をちょこっとご紹介しちゃいますっ!


「ジー―――っ」


あっ、こっち見てるのは、「やくも」ですね。いつも通り、はちまんより先に出勤して、開店準備してくれてました。


……さすが、やくも。完璧すぎる。ちなみに、やくもは一昨日からこのお店で働いてくれてるんです。


つまり、つまり、つまり……はちまん店長ってことですよね?!


わ~~~~いっ✨♪♪♪


というわけで!艦隊八幡社のとある一日、どうぞごゆっくりお楽しみくださいっ!


開店前は、お店のお掃除と品出しから始まります!


……ですが!今日もやくもがぜ〜〜〜んぶ終わらせてくれてました……!!


(はちまん、なにもしてない説……?)


でもでも!はちまんだって、やることやってるんですよ!朝は八階へお供え物をお持ちします。おだんごとか、和菓子とか……今日のおそなえは秘密です。


それから最近は、コンピューターにも挑戦中なんです。機械がちょっぴり苦手なはちまんですが……やくもに教わりながら、がんばってポチポチやってます...


なにやら「新しいお知らせづくり」ですとか、「通販サイト」ですとか……


その成果は、また今度のお楽しみ!


さて、そろそろ開店です⛩からんから~ん♪


いらっしゃいませ~~~~っ!!


お店が開くと、いよいよ本番!


はちまんはレジ前で「いらっしゃいませ~~っ!!」とごあいさつしつつ、わたわたしながらがんばっておりますっ!


……と、その隣では。


「……いらッシャいヤセ。コ千ラ、新ショウヒン 乃 タォル デ御座いマヌ。」


やくもが、まじめに接客をしています!


ちょっとぎこちないところもありますが、やくもは毎回、ちゃんとお客様の目を見てお話しして、商品もまっすぐ両手でお渡ししています。


それに、すごいのが商品のこと、全部ちゃんと覚えてるんですっ!


「此の 朱イ□乃御守リ ハ 五コク豊穣 御利益 有リマス。」「シラセ ちやン 乃 たをル、ナツ ㋨ ヒカケ" ト ナカ良シ deス。」


(意味がわかるようなわからないような時もあるけど、伝わってるのがすごい...)


たまに間違えて、「マフラータオル」って言うところを「フマラータモル」って噛んじゃったりするけど...


お客様はみんな、ふふって笑って「かわいいですね」って言ってくださるんです。


……うん、やくもは本当に、がんばりやさんだなぁ。


はちまんも、もっとがんばらないとっ!


今日もお店はにぎやか!


お子さまがいずもちゃんのシールを選んでいたり、常連のおばあさまが「このオレンジ色のタオル、涼しげねぇ」と手に取ってくださったり、はちまんも「いらっしゃいませ~~!」と大忙しです。


そんな中.............


「これ、くださいな」


レジに差し出されたのは、ほかの商品よりちょっぴりお上品な和菓子セット。


「はいっ!ありがとうございます!えっと……こちらは……あれ……?」


……あれ? このおまんじゅう……なんか見覚えが……


(あっ!!!!)


\\\ これはおそなえ物です!!! ///


「え、え~~~~~~っ!?!?!?!?!?」


そうです、それは今朝、はちまんが八階に運ぼうとして「あとで上がろ~っと!」と棚の端っこに仮置きしたまま忘れていたやつでした……!!


「お、お客様っ!しっ、ししし失礼いたしましたっっ! そ、そのおまんじゅうは……そ、それは……お供え物ですっ!!」


お客様:「お供え物……!?」


「はいっっっっっっ!!!」(はちまん、土下座未遂)


すると、隣からすっと現れるやくも。


無言で、棚の脇に落ちていた【おそなえ札】と【八階行き伝票】を拾い上げ、まるでバトンパスのように、それをはちまんに渡す。


「ソノ お守リ、八階。キン急 献ジョウ しテ クダさイ。」


「いってくるねっっっっっ!!!!」


そのあと、猛ダッシュで八階へかけ上がったはちまんは、汗だくのままお菓子を供えながらこうつぶやく。


「……ほんっとうにすみませんでした……。 でもでも、売れそうなくらい、おいしそうだったってことで…… ご利益、きっとあるってことですよね……?


八階の部屋は静かだったけれど、その奥で、すこしだけ空気がやわらかくなった気がしたのは、気のせいだっただろうか。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ