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第120話 8階層へ

データインストール中・・・・・・・



データインストール終了しました。


データ移行が全て終了し、僕は目が覚めた。

一体どれくらいの時間が過ぎたのだろう。

すでに僕の周りには誰もいなかった。


気持がやけに落ち着いている。

安心感?自信?

何かそれらを超越したような落ち着きようだ。


「お目覚めになられましたか、マスター。」

僕の頭に直接声が響く。

いつもの機械音ではない。

僕に質問してきたパンドラボックスの声だ。


「私はパンドラボックスの本体です。今後サポートさせていただきます。」

どうやらアドバイザーが出来たらしい。

早速ガイドをお願いしよう。


(パンドラボックスに宿替えをして、どこが変わったのかを教えて欲しい。)

「承知いたしました。まずはスキルから見てみましょう。」


「【暴食Lv5】が【暴食Lv7】へとレベルアップしました。」

「【大飯食らいLv5】がレベル10となり、【暴食Lv7】に統合され【暴食Lv8】となりました。」


「【暗殺Lv1】が【暗殺Lv5】となりました。」

「【一刀両断Lv1】が【一刀両断Lv5】となりました。」

「【状態異常耐性】【毒耐性】【溶解耐性】【魔法耐性】がレベルMaxとなり【絶対無敵】に進化しました。」

「【物理無視Lv6】が【物理無視Lv10】となりました。」

「【ブラックホールLv3】が【ブラックホールLv8】となりました。

「【身体強化】【能力解放】がレベル10となり、【限界無視Lv1】となりました。

「【鉄壁Lv7】がレベル10となり、【バリアLv1】を獲得しました。」

その他全体的にレベルが向上している。


新しく覚えたスキルのうち特に印象的なのが【真理】だ。

ハルクが改造される前に取得していたスキルで、このゲームシステムについて様々なことを知れるスキルだ。

ハルクは【真理】を多用し、真実を知り過ぎたため記憶を操作されてしまった。

使いどころを誤れば僕も何らかの制裁を受けるかもしれない。

チュートリアルがパンドラボックスを取得することを勧めなかったのは、【真理】が原因かもしれない。


能力確認もある程度終わった。

そろそろ8階層へ出発する頃合いだ。

僕は【相互理解Lv8】を使用し、全員に獣神の扉の前に集まるように連絡した。


30分後、扉の前に全てのプレイヤーミミック、一般ミミックたちが集合した。

僕の隣にはタケル、うさぴょん、ナース、ジークフリート、しのぶがいる。


(これから僕たちは8階層へ出発する。

8階層を攻略し、安全を確保した後徐々に君たちにも8階層へと来てもらうつもりだ。

それまでの間、箱助をリーダーとしこの最北西端エリアを死守して欲しい。

7階層で留まっている他のプレイヤーミミックを勧誘し、今以上に強固な領地を築いてくれ。

僕らの力が強大になればなるほど、魔族たちやその他の種族も下手に僕らに手が出せないはずだ。

僕らの目的はダンジョン攻略ではない。

1人でも多くのミミックたちが、平穏な日常を取り戻すことだ。


7階層を攻略し、僕らは大きな前進を果たした。

8階層、9階層、そして10階層と今まで以上の危険が待っているだろう。

しかし、僕らミミックが力を合わせれば超えられない壁はない。

そのためにみんな力を貸して欲しい!)


一斉に大きな口を激しく開閉させて僕の想いに応えるミミックたち。

この分なら彼らに7階層を任せても大丈夫そうだ。

箱助は僕の方を向き、大きく頷づく。

アミナもアヌビスも口をパカパカ開けて、心配ないと伝える。


パーン!パンパンパン!

乾いた音が部屋中に響く。

重複亭箱太郎だ。

どこから入手したのかクラッカーを連続で鳴らしている。

相変わらず掴めない奴だ。


(もう待ちきれないよ!早く行こうよ!)

花柄宝箱のミミックのうさぴょんが僕を急き立てる。

少女趣味の宝箱に似合わず、誰よりも好戦的だ。


(あんたはいつもそうよね!もっと落ち着いたらどう?)

間髪入れずに噛みつくのは赤十字宝箱のナースだ。

この光景もすでに見慣れてしまった。


(兄貴、そうは言ってお俺っちも早く次のエリアも見てぇよ。)

「夜露死苦」とプリントされた紫色の宝箱のタケル。

個性的なミミックだが、強さの面では群を抜いている。


「まずは拠点を確保し、そのエリアを縄張り化しましょう。」

冷静な判断を下すジークフリートは大事な参謀役だ。


「行こ。」

物静かなしのぶは全ミミックの中でもトップクラスのスピードを持ち、諜報活動にも長けている。


僕らは獣神の扉の前に立ち、扉の真ん中にあるくぼみに獣神の宝玉をセットする。

思えば獣神の宝玉にはずっと助けられてきた。

いつも僕のピンチを救ってくれたのは、獣神の宝玉のスキルである【殲滅】だったのだ。


宝玉をセットすると扉は青白く光り始めた。


僕の頭に7階層で体験したことが次々に思い出される。

リュウに騙され、パーティが全滅。

ハルクやクロコはもうどこにもいない。

自暴自棄になっていた僕を救ってくれたタケル。

7階層攻略・ダンジョン攻略を目指し集まってくれた仲間たち。


ガチャリ、鍵を開けると青白い光が消失し扉が奥へ開く。

扉の先は真っ暗だ。光も奥までは届いていないようだ。

僕は箱助に扉の鍵を渡し、僕らは奥の通路を進んだ。


少し進むと下へと続く階段が現れた。

今まで階段と同じく歴史を感じさせる古い石段だ。


僕らはお互いの顔を見合わせ、一段一段階段を降りていった。


「朝起きるとミミックになっていた~捕食するためには戦略が必要なんです~」を読んでいただきありがとうございます!


どんな評価でも構いません。少しでも気になると思っていただければどんな評価でも結構ですので★にチェックをお願いします。


もちろん厳しいご意見も随時受け付けております!


皆さまの応援が力となりますので、ぜひとも応援をよろしくお願いします!


これで一部は完結となります。期間を置いて第二部も指導しますので引き続きよろしくお願いいたします。

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