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第111話 最西端へ

最西端のメンバーはあっさりと決定した。

拠点強化チームのメンバーは、現在行っている業務を優先。

最南端の偵察はそのまま偵察を継続。


となると獣神の鍵捜索チームのナース、うさぴょん、タケル、そしてそのメンバーに僕が加わる。

なんとも濃いメンバーになったものだ。


まずは最西端周辺の偵察。

早速四体のミミックは準備を整え、出発した。


最西端までの道のりは比較的容易だった。

僕たちに襲いかかってくる者はおらず、道中見つけたミミックは使役していった。

最西端周囲までに使役したミミックは35体。

現在残っていた28体のミミックを合わせ、53体までのミミックを使役したことになる。


道中、事あるごとに対立し口論し始めるナースとうさぴょん。

お互いをライバル視しているようで何度もバトルを繰り返し、僕とタケルが止めると言う流れになっている。

お互い口論し合いながらも、相手を傷つけるようなことは言わない。

お互いを認め合ってはいるようだ。



・・・・・・・・・・・



最西端はリザードマンたちが守っているエリアだ。

リザードマンとは二本の足で歩くトカゲが進化した生物で、獣人族と同じように高い知能と戦闘力を有している。

種族的に温厚で、身に危害が及ばない限りは自分から相手を襲おうとはしない。

現在7階層で中立を保っているのは、こうした特性によるからであろう。


部屋の前には門番らしい大型のリザードマンが数体配置されている。

その周囲にも武装されたリザードマンが、部屋の周囲を巡回しているようだ、


(門番に理由を離して、部屋に入れてもらった方がいいんじゃない?)

うさぴょんが僕に耳打ちした。


確かに僕たちはリザードマンと事を構えるつもりはない。

おそらくそれがベストだと思うが、果たしてそれが通じるだろうか?

ただ、いつまでも部屋をにらんでいても仕方がない。

何らかのアクションを起こさないと何も始まらないのだ。


(1人で行く)

僕は仲間たちにその場で待機させ、僕一体で門番の方に向かって移動した。

僕の動きに気付いてリザードマンたちは、持っている武器を僕の方に向け威嚇を始める。


僕は門番達に向かって殺気混じりに、

(我は現在獣人族に変わり、北西端の扉を守るミミックたちの長だ。

貴殿らの長にお目通りを願いたい。)

と発した。


僕の気迫に押され、思わず尻もちをついてしまったリザードマンたち。

門番の1人が伝言役として長に伝えに走り、残りは僕の監視を行った。


伝言役の帰りを待っている間、僕は辺りを見渡した。

部屋の周囲にいるリザードマンは門番を合わせて11体。

どのリザードマンも鉄製と思われる鎧を装備し、剣もしくは槍を携えている。

装備品は新品のように綺麗で、傷やへこみ等は見られない。

ここでは戦闘がほとんど行われていないのだろう。


待っている僕の頭上を一体のガーゴイルが通り抜けた。

特に襲ってくる様子も無く、ほっておいても大丈夫だろう。


各リーダーに【相互理解】を利用し、進捗状況を聞く。

拠点の素材集めは順調に進んでいるらしい。

素材を建具に作り変えるアミナの元に続々と素材が集まっているらしい。


プレイヤーミミックたちの訓練状況も順調だ。

個々のスキルを磨くだけでなく、連携技・集団戦闘方法も伝えているようだ。

しのぶに続く新たな幹部候補も発掘できたらしい。

そのまま順調に進んで欲しい。


偵察行動中のジークフリートとしのぶとは連絡がつかない。

おそらく相手の陣地近くなので回線を閉じているのかもしれない。

こちらについては、後ほど再度連絡をしてみよう。


リュウからの返信を待つナースだが、まだ何の連絡も届いていないらしい。

一体リュウは何を考えているのだろう。

しかし、リュウの所在が分からない僕たちにとって、出来ることは連絡を待つことだけなのだ。


しばらくすると、門番とは別のリザードマンが部屋から出てきた。

他のリザードマン達とは違い、鎧ではなく文官風の衣装を着ている。

どうやら兵士ではなく、兵士たちよりは身分の高い者のようだ。

入り口から僕らを手招きしている。

罠かもしれないと身構えたものの、ついて行く以外には選択肢もない。

僕らは文官風リザードマンの後について、入口をくぐったのだ。


最西端の部屋も他の最北西端や最南端の部屋と同じ造りだ。

高い天井とだだっ広い空間がある。

ただ他の部屋と違うのは、この部屋は宝物庫というより武器庫となっていた。

何百人を超えるリザードマンが配置されており、壁に設置された棚には槍などの武器が立てかけられている。

至る所に訓練器具が並び、1対1の摸擬戦を行っているリザードマンたちもいる。


僕たちは文官の後を真っすぐに付いていくと、多くのリザードマンたちの好奇の目にさらされる。

部屋の奥には二段ほどの階段があり、階段を上がった先には他のやつらよりも一回りは大きい貫禄のあるリザードマンが台座に座っていた。


「朝起きるとミミックになっていた~捕食するためには戦略が必要なんです~」を読んでいただきありがとうございます!


どんな評価でも構いません。少しでも気になると思っていただければどんな評価でも結構ですので★にチェックをお願いします。


もちろん厳しいご意見も随時受け付けております!


皆さまの応援が力となりますので、ぜひとも応援をよろしくお願いします!

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