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何かがいたぞ十四日目
どこからともなく雪の玉が彼の背中越しから飛んできた。普通に彼に命中する。
「ギャフッ」
仰向けに倒れた。
埋もれた雪から顔をだす。
「だっ誰だ!雪合戦をかってに始めたのは!」
彼が雪原に何か姿を発見する。
そこにいたのは白くてまん丸のゾウのような生物達。雪原を埋め尽くすみたいにわんさかいる。
「おおー!魔物だ。ちっこい魔物だー!」
気持ちだけが言葉に乗ってしまっている。
魔物達はそんなこともつゆしらず。
「ヒョキヒョキヒョキヒョキ」
変な声をだしている。長い鼻で器用に雪玉を作りあげた。
「かかってこい!」
彼は錆びた剣を構える。
白いゾウは一斉に雪玉を投げつけてきた。
「おお!すげぇ!」
と雨霰に飛んでくる雪玉を剣でバッサバッサと切り捨てる。
「きりがないっ雪玉を作る余地ない!けど…」
雪玉を剣で薙ぎ払っていく。
「なんか楽しいな!!」