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本村ちゃんの秘密

作者: シロロ

S県の某所、俺はいつも仕事が終わって終バスで家に帰るんだけど、バス停の本村駅に必ず、黒髪ロングでとても綺麗な背が小さめの可愛い女性がいるんだ。多分大学生くらいかな?

平日も土日も関係なく毎日毎日本村駅にいるから、その子の事を心の中で本村駅の本村ちゃんって呼ぶことにしてるんだよね。その本村ちゃんがすっごく良い子でね。同じくほぼ毎日本村駅で乗るおじいちゃんおばあちゃんには手を取って乗るのを手伝ってあげたり、妊婦さんには席までエスコートしてお腹の赤ちゃんに話しかけてあげたり、大きな声で喋ってるギャルには小さな声で喋るように注意したり、バスの運転手さんには遅くまでお疲れ様ですって声かけたりしててね。まだ若いのにすごいなーって思ってたわけよ。それで、ふと疑問に思ったわけよ。なんで毎日終電でバス乗ってるんだ?って。流石に親切するためだけに乗ってるわけではないと思うし、想像できないんだよね。やっぱ気になって声をかけちゃったんだよ。

「君、毎日終バスに乗ってるけど、何か理由あるのかい?」

本村ちゃんは驚いた顔をしてこっち見てた。

やべ、これもしかしてナンパだと思われたのかな?いくら俺でもバスの中でナンパなんてしないぞ?そう思って冷や汗をかいていると小さな声で本村ちゃんは言ったんだ。

「あなたに会いたくて。」

口がぽかんと空いてしまった。顔が熱くなりクラクラする。嬉しいと人はこうも倒れそうになるのか。


次の日から、終バスの時間になっても本村ちゃんはいなかった。次の日もその次の日も…。

俺は悲しかった。もう二度と会えないのかな…。

そう思いながら今日も家に帰る。

すると、家の前に1人の女性が立っていた。とても幼いが、本村ちゃんとどこか似ている気がした。

「こんな時間に僕の家の前でどうしたんだい?」

その女の子はびっくりしていた。目には涙を浮かべており、拳を握りしめ、とんでもないことを言った。

「ここは私の姉の部屋です。地獄に落ちてください。」

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