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踏み出す勇気

作者: ぱぁる

 セミの鳴き声がうるさいと感じる真夏の昼間、私は宙に浮いていた



「あなた、この子の名前は何にしましょう」

「明るく元気に美しく...明美、なんてどうかな?」

「それ、いいわね!そうしましょう」

 


「ママあれなんていうの?あの速いの」

「あれは電車っていうのよ」

「でん...しゃ...?」

「そうよ、あれを運転してるかっこいい人がパパなのよ」

「ぱぱが?私もぱぱと同じになる!」

「じゃあ将来は電車を運転する人ね!楽しみだわ」

「うん!!」



「明美ちゃんは将来やりたいこととかあるの?」

「えーっとね、電車の運転士になりたいなー、なんて」

「そうなの!?明美ちゃんかわいいしモデルでも目指せばいいのにー」

「そんなことないよー。お父さんと同じ職業に就きたいなって」

「でも、明美ちゃんおっちょこちょいというかどんくさいから事故とか起こさないでよ?」

「大丈夫、大丈夫!任せてよ、安心して」



「今日からよろしくね、明美ちゃん」

「よろしくね、やっとスタートラインに立てた気がするよね」

「ほんとだよー、私は鉄道会社で働くのが夢でほぼ叶ったような感じだけど明美ちゃんは運転士でしょ?大変な道のりだよね、がんばってね」

「ありがと、何年後に運転できるのかな、時間かかりそうだよ」



「明美ちゃん最近1人でいること多いよね、なんか周りから友達が離れて行ってる感じ」

「確かにね、あのどんくさい感じがめんどくさいんだよね、いつも手際が悪いし」

「駅員が面倒ごと増やしてどうするんだって感じだよね」

「本当にあんな感じで運転士なんかなれるのかね」

「うーん、難しいんじゃない?」



「明美、最近元気ないよ、大丈夫?」

「あぁ、うん、大丈夫だよ、お母さんこそ体に気を付けてね」

「ありがとね、明美が運転する電車に乗るまで死ねないからね」

「そうだよね、もう少しがんばってみるよ」



「明美ちゃん運転士の試験落ちたらしいよ、不適応?みたいな感じで」

「え、そうなの?知らなかった」

「まぁあのどんくさい感じだと反応速度とか遅そうだし集中力持たなそうだもんね」

「明美ちゃんには悪いけど元々縁がなかったってことでこの話おしまい」



 私は何をするにもみんなより遅かった。手際が悪かった。ただそれだけ、たったそれだけなのに周りから話かけてくれる友達がいなくなっていった。私から話かける勇気なんて無い。その1歩が踏み出せない。誰にでも自分の欠点がある。みんなの心が狭かっただけ。そうだ、きっとそうだ。

 またがんばろうって思ってたのに試験を受け、結果は不適応って言われた。やっと私はどんくさいんだなって改めて気付けたよ、ありがとね。

 


「電車が参ります、黄色い線の内側までお下がりください」

いつものアナウンスが駅のホームに響き渡る。今日は会社を休み、普段よりおしゃれな恰好。少し遠い場所まで出かけよう、電車に乗って。

 

 黄色い線の外側へ1歩、2歩、と歩き出していた・・・



最後まで読んでいただきありがとうございます。

文字を読むのが嫌いな私がふと、何か書いてみようと思ったので短い物語を書いてみました。

書いてるときは楽しかったですが、読んでいて「なにこれ、つまらない」って思う人がたくさんいると思いますがみなさんの心の中にしまっておいてください。傷ついてしまいます笑

とりあえず飽きるまで書いてみようかな、ではまた次回作でお会いしましょう


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