部活それは色々と大変なもの
ピリリリリリリリリリリリ
「ふぁぁぁぁ………眠ぃ……」
朝から騒がしいな……ていうか俺の部屋に目覚まし時計って置いてあったっけ?
と思いながらベッドの近くを見回すと、俺の枕元に目覚まし時計があった。
多分、舞衣が置いたんだろうな。
「フゥ…フゥ……」
「変な寝息だなおい」
思わず突っ込んじゃったよ!!
「ん……んぐ? あ、兄ちゃん起きたのか」
「どうしてお前がいるんだよ……」
なんで、翔太が俺のベッドで寝てんだよ……
二段ベッドでもなければダブルベッドでも無いんだぞ?
おい、そこ、ショタコン言うな。
畜生、今日も学校があるっていうのに……
「なぁ、翔太……学校あるからさ…ちょっとどいてくれないか?」
「あれ? 兄ちゃん学校休みじゃなかったのか~」
「へ? 待て!! 今何時だ!?」
「ええっと8時50分だぜ」
「遅刻決定じゃないかああああああああああ」
「お兄ちゃん朝からうるさい!!」
どうもすいません。
二日連続で遅刻なんて話にならないぞ……なぜ俺だけアニメみたいな展開になってるんだよ……畜生。
「へへっ、兄ちゃんどんまいだな」
「お兄ちゃんはいい加減に遅れないようにしたほうがいいかもね…」
皆して酷いや!!
俺はもう知らないからな!!
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「これからお前が遅れたら反省文を書かせる」
「え~~、翔ちゃんそれは酷いよ」
「誰が翔ちゃんだ!! お前はよっぽど三途の川が見たいようだな」
「誠に申し訳ありませんでした!!」
「よく謝れたな。褒美として反省文を50倍にしてやろう」
「椎名翔先生、どうもすいませんでした!!」
「はぁ……生徒共が待ってるんださっさと席に着け」
「はい……」
ぬぉぉぉぉぉぉ。
やばいことしちゃったよぉぉぉぉぉぉぉぉ。
二日目そうそう地雷踏んじまったよ。
ああどうしよう…反省文50枚なんてできっこないよ……
なんてことを思いながら席に座り込む。
「まったく……あんたっていっつも懲りずに遅刻するよね」
「ぐすっ……俺から望んで遅刻してるわけじゃないのに……」
「今日はお前らに知らせないといけないことがある」
「なんだ? 小テストとか言わないよな?」
「年上には敬語を使え。それと、小テストじゃなくて俺は今からちょっと九州の方に行ってくるだからと言って大騒ぎするんじゃないぞ?」
「「「はーい」」」
なるほど、九州の方に行ってくるのかだとしたら……ふはははははぁぁぁ……
「この2年2組の副担任となりました、岡本です。よろしくお願いします」
「へぇ、俺らの副担はあの岡本先生か」←小声
「え? 岡本先生ってあの?」←小声
「岡本先生ってものすごい天然ってことで有名なあの先生?」←小声
「そうだけど?」←小声
そう、この岡本先生は性格がものすごく天然ということでこの学校だけではなく、他の学校でも有名だ。
それだけではなく、とても優しい性格でもあったりするが、時によっては鬼よりもおぞましい先生になったりする。
「え~、では、特にやることが無いので自習していてください」
と、言ってそのまま職員室の方に行った途端に、皆席を立って喋り始めた。
もちろん、俺達だって例外ではない。
「まさか、あの岡本先生が副担だったなんてな……」
「別にいいんじゃないのか?」
「いや、俺達にとっちゃあ強敵の一人だ……」
「お前だけな」
「お前もな」
「ほんとにあなた達って仲がいいわよね」
「どうした腐女子野郎…であってるのか?」
「誰が腐女子なのよ!!」
「お前だろ!! ったくよぉ、学校にBL本持って来やがって!!」
「そうですね、あんまりそういう本を持ってこないようにしてもらいたいですね」
「そうだそうだ……ってえぇ!? なんで岡本先生がいるんですか!?」
「えっとですね、職員室に行ったのはいいんですが、皆揃って料理していましたから戻ってきました」
先生、そこ調理室です、職員室じゃありませんよ。
今村は驚きで目が開きっぱなしで、高無は驚きで口をパクパクさせている。
そして、驚いているのはこの二人だけではなく、他の人も口をパクパクさせている。
先生……その影の薄さを分けて欲しいです。
「岡本先生……職員室行かなくて大丈夫なんですか?」
「えぇ、大丈夫だと思いますよ。それに料理の邪魔をしてはいけませんし…」
もう一度言っておく、この先生はバカなのではなく天然なのだ。
バカじゃなくて天然だ。
「はい、そろそろ時間みたいなので、皆さん次の授業の準備をしておいてください」
「もうそんな時間か」
「それと高無さん。この授業が終わった後にすぐ職員室に来てください」
「待ってください!! 今日は持ってきてないんですよ!?」
「それなら来なくても大丈夫ですね」
……この先生は違う意味で恐ろしい先生だと思った俺だった。
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「なぁ、祐也、お前部活どうするんだ?」
「部活? あぁ…帰宅部に入ろうかなぁって思ってるんだが…」
「そうか? お前なら演劇部とかに入ってもいけそうなんだけどな」
「え? なんで演劇部なんだ?」
「いや…その…顔…とか…じゃないのか?」
「ほほぅ……俺に喧嘩を売ってるのか?」
「あぁ……売ってるつもりだけどなんだ?」
「ぐすっ……すい…ません…でした…ぐすっ…」
「え、あ、ごめん……」
なんか、俺が泣きかけたらあの賢治が謝り始めたぞ?
……俺もう盛大に泣いていいよね? だって顔を馬鹿にされたんだよ?
いくら俺が顔が女に近いからって……ぐすっ…
「う~~ん…これだと、賢治君が攻めで祐也が受け…かな?」
「もうやめて!! 俺は攻めでもSでもないから!!」
「じゃあ受けってことね?」
「へ? あ、え?」
あれ? 俺なんかやらかしちゃった系ですか?
「なぁ、賢治」
「な、なんだ?」
おい、賢治さんや。
顔を赤くしながら答えるのはやめてくれないかい?
俺は同性愛じゃないんだよ?
やらないか? の人じゃないんだからさ。
「部活何があるんだ?」
「このパンフに書いてあるけど見るか?」
「もちろんさ」
おい、教祖言った奴出てこい。
今すぐ教祖様メイクにしてやるぞ。
「えっと、どれどれ……『バスケ部』『サッカー部』『か部』ってか部!?」
「え? あ、ほんとだ。『か部』ってなにをする部活なんだ?」
「ええっと……書いてないや……」
「……じゃあ多分なんでもないんだな」
か部って一体どんな部活なのでしょうか…誰か教えてくれぇぇぇぇぇぇ。
「ほ、ほら、ほかにも色々あるぞ?」
「どれどれ? …『演劇部』『暗殺部』『ゆうちゃんファンクラ部』……ってゆうちゃんファンクラ部って何?」
「ん? 多分お前のことなんじゃないのか?」
「うぉぉぉぉぉぉい!! どうして俺のファンクラブがあるんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「噂によると、お前の女装写真が売られてるとかなんとか……」
「待って!! どうして俺の女装写真なんてあるの!? 合成でもしたの!?」
「いや、あれだろ? あの演劇部の手伝いをしてた時の……」
「嘘……だろ……?」
「……それが嘘じゃなかったり……」
「嘘だと言ってくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「ほら、他にも部活があるから見てみろって!! 例えば、これなんてどうだ? 『オカルト部』とかさ……」
「お前は俺に喧嘩を売ってるのか?」
「いや、見てみろって、ほらここにさ、『魔法、学校七不思議、都市伝説等』だってよ」
「オカルト部か……魔法が気になるから行ってみたいな」
「じゃあ覗いてみるか?」
「そうしようじゃないか!!」
くそぅ……あの出来事は思い出したく無いというのに……泣いていいよね?
まぁとりあえずオカルト部でも覗いてみましょうか。
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「で、オカルト部の部室(?)に来てみたのはいいんだけど……」
「来てみたのはいいんだけど?」
「ここさ……演劇部の部室じゃないか!!」
「まぁ、いいじゃないか。お前ぐらい……だったらやっていけるさ」
「……ぐらいからだったらまでの間が気になるけど悪くないよな?」
「ここで何を話しているのだぁ?」
「うぉ、大阪弁!?」
「祐也、大阪弁じゃなくて大江戸口調だ」
「どっちも違うのだぁ……」
「そういえば名前は?」
「ゑっと…竹中村治なりけるのだ~」
「お前は秀吉のパクリでもしてるのか?」
「ふぇ? 秀吉なんて知らぬぞゐ?」
さいですか……。
ていうかそれが元からの口癖だったのか?
「竹中村治って1年3組だよな?」
「おぉ、知ってゐたとは感謝感激針の雨なのだぁ」
「それは色々とやばい気がするぞ……」
……一体俺はどの部活に入ることになるのだろうか……
レギリアです。
俺としてはまぁ…なんていうのでしょうかね。
それよりもアドバイスや感想などを送ってもらえたらいいなと思っております。
誤字脱字がございましたらご報告お願いします。
ではまた次回(不定期更新だけどね)