4.リーマンショックの本当の原因
ヤバい、政府の要人にめっちゃ怒られそう
「100年に一度の危機」と呼ばれるリーマンショックが起きた原因は何か?
一般的にはリーマンブラザーズの経営破綻と言われている。
だが、金融緩和とバブル崩壊の仕組みを知っている者はこう答える。
「FRBの金融政策がリーマンショックを引き起こした」
と。
カラクリは至極単純だ。
①FRBの金融緩和で借金を増やし、株価を吊り上げる
↓
②株高やインフレが進んだら、金融引き締めで借金を回収する
↓
③ある程度引き締めが進行すると、バブル崩壊で株価が暴落
金利をゼロ近くまで引き下げて政府が財政出動を行えば、民間もそれに好機と見て盛んに借り入れを行う。
投資家はレバレッジ(借金)を使って自己資本の何十倍もの金融資産を買い入れ、資産価格が暴騰する。
市場に溢れた資金が物価を引き上げ、政府主導の好景気が訪れる。
だが、一旦中央銀行が引き締めに動けば、このサイクルは反転する。
借金が回収されることで物価の上昇は止まり、何らかの事件をきっかけに資産価格は急落する。
2008年の場合、そのきっかけが『リーマンブラザーズの破綻』だったわけだ。
金融緩和を止めた後の市場には、株価や不動産価格をさらに膨らませるだけの推進力がない。
膨らみ切った後の風船のように、何かの拍子に針が刺されば一気に破裂してしまう。
もしもリーマンブラザーズがサブプライムローンを組み合わせた商品を販売しなかったとしても、結果はたいして変わらなかったろう。
FRBの低金利政策によって貧困層までもが住宅ローンを組み、住宅バブルが形成されていた。
利上げが行われれば低収入の彼等は借金を返せずに破産するので、どちらにせよ焦げ付いた債権が金融危機を引き起こしていたはずだ。
借金によって上がった資産価格は、借金の返済によって元に戻るしかない。
金利を下げてバブルを起こした時点で、危機が起こるのは決まっていた。
FRBの量的緩和が起こした危機は、リーマンショックだけではない。
FRBは過去に4回の大規模緩和を行い、全て失敗している。
①QE1 2008年11月~2010年6月
②QE2 2010年11月~2011年6月
③QE3 2012年9月~2014年10月
④コロナ緩和 2020年3月~2022年3月
QE2の引き締め後に起こったのが、リーマンショック。
QE3の引き締め後に起こったのが、新型コロナクラッシュ。
2022年現在はコロナ緩和が終了する直前だが、既にスタグフレーションが顕著になっている。
金融緩和がもしも恒久的な発展をもたらす政策であれば、このように何度も繰り返す必要はなかっただろう。
実際には景気浮揚効果は一時的で、その後すぐに深刻なリセッションに陥り、また利下げに走っている。
まるでモルヒネを打って痛みを紛らわし、効果が切れるとまた服用する中毒患者のようだ。
しかも打つ度に効きが悪くなり、投薬量を増やさないといけなくなっている。
緩和を繰り返す度に、危機が起こるまでに引き上げられる金利幅は縮んでいる。
2018年は政策金利が2.5%に達した時点で世界同時株安が起こり、利上げを停止せざるを得なかった。
低金利のぬるま湯に浸かり続けた結果、米国市場は高金利の負担に耐えられなくなっているのだ。
4度目の出口戦略は、これまで以上に厳しいものになるだろう。
過去最大のコロナ緩和が終了した時、どれだけの衝撃が世界を襲うのか?
次回はそれについて語ってみよう。
リフレが引き起こす、本当の絶望はこれからだ。
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