1.デフレ脱却がデフレ不況を招く矛盾
フィクションということにしてください。
でないと作者がFEDに消されます。
1971年:ニクソン・ショック
1987年:ブラックマンデー
1991年:日本バブル崩壊
2000年:ITバブル崩壊
2008年:リーマン・ショック
2018年:世界同時株安
2020年:新型コロナクラッシュ
2023年:コロナバブル崩壊(予定)
ニクソン大統領が米ドル紙幣と金との兌換停止を宣言して以降、世界経済は数年おきに金融危機に襲われてきた。
制限なく印刷される紙幣がバブルを生み、その崩壊が悪夢のような不況をもたらしてきた。
日本でもバブル崩壊後は「失われた30年」とされ、長期的に経済が低迷。
その時期に就職を始めた若者が「就職氷河期世代」や「ロスジェネ」と呼ばれていた。
リーマンショックやコロナショックについては、今更説明する必要もないだろう。
100年に一度の危機と言われながらも、10年やそこらでそれに匹敵する危機が再来。
何度株価が上昇してもまた暴落し、その都度失業と倒産が庶民の生活を襲った。
なぜこのような悲劇が繰り返されるのか?
いったい誰が世界を混乱させているのか?
いかがわしい金融商品を売りつけた投資会社?
中国に出現した未知のウィルス?
違う。
それらは破裂のきっかけでしかない。
経済は、一つの『風船』のようなものだ。
お金をジャブジャブ刷って送り込めば、株価や物価がどんどん膨張する。
けれど、膨らみすぎた風船はどこかで限界を迎えて破裂してしまう。
膨れ上がった風船がバブル景気であり、バブルの崩壊が恐慌をもたらす。
景気が過熱するほど、その後の冷え込みも大きくなる。
インフレで雇用が増大するほど、その後のデフレと失業も大きくなる。
山の高さと谷の深さは、常に等しいのだ。
バブルが破裂するほど、紙幣を供給しているのは誰?
それは銀行だ。
中央銀行とその傘下の民間銀行が通貨を貸し出し、金利によって流量をコントロールしている。
必要以上にお金を借りて、マネタリーベースを増やし続けているのは誰?
それは政府だ。
日本政府が何十年も放漫財政を行った結果が、国債1000兆円分の金余りだ。
金融・財政で市場に過剰な資金を注入すれば、溢れに溢れた資金がバブルを引き起こす。
バブル・インフレが加熱すれば中銀は金融引き締めを行うため、バブル崩壊とともに不景気が訪れる。
つまり、私達の政府や中銀がデフレ脱却と称して行っている『景気対策』が、逆に未来の『デフレ不況』を生んでいるのだ。
給付の財源として増税が必要なように、全ての願いには相応の代償が必要になる。
好景気を願った分だけ、将来の不景気でツケを払うことになる。
二度と悲劇を繰り返したくないのなら、無理に景気を高揚させる金融緩和を止めるしかない。