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地球
転移は思ったより短かった。
目を閉じた瞬間、僕は転移し、この見なれない星のどこかよくわからない場所へと着地した。目を閉じた瞬間に、どれくらい時間がたったのか全く見当がつかない。ただ僕は、どこかの星に着地することに成功したようだ。予想どおり地上からかなり上空に投げ出され、物凄い速さで落下している。
デュオンにはもう時間がなかった。恐ろしい危機が迫っていて、半数の国民が連れていかれる可能性があった。キルギード長老から古代のロストテクノロジーである転移技術があることを知らされたのは先週のこ。族長会議の決定により、僕ともう一人、エジュランがシャポンに送り出されることになった。
転移許可が下りて、僕とエジュランは遺伝子改変処置を受けた。シャポンの大気汚染に適応するためだ。ただ、光合成遺伝子適合者である僕らはもともと環境への耐性が高いらしい。