表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水滸幸伝~王倫・梁山泊にて予知夢を見る~  作者: シャア・乙ナブル
51/167

第五十一回 集結する者達

王倫おうりんみな意見いけんを聞きながら区画くかく整理せいり防衛ぼうえい設備せつび計画けいかくほう整備せいびなどを熟考じゅくこうしていたころ梁山泊りょうざんぱくより北東ほくとうの地、青州せいしゅうでは夢の通り大勢おおぜいの人間が梁山泊に押しかけてくるその前兆ぜんちょうとも言える出来事が発生はっせいしていたのである。


それは晁蓋ちょうがい義兄弟ぎきょうだい宋江そうこう起点きてんとなり騒動そうどうこしていた。


梁山泊への帰路きろ途中とちゅうであった晁蓋は、一時期いちじき逃亡中とうぼうちゅうの宋江の世話せわをしていた孔明こうめい孔亮こうりょうという兄弟と出会う。


この兄弟、地元じもとでは金持ちの息子であったが喧嘩けんかきで兄の孔明、弟の孔亮、共に手下を引き連れて地元で暴れ回っていた。だが名声めいせいある宋江をしたっており、その義兄弟の晁蓋と出会えたという事で彼は歓待かんたいを受ける。


だが二人は当時とうじほかの金持ちと一触即発いっしょくそくはつ状況じょうきょうとなっており、晁蓋は世話になった礼にとあいだに入りこれを見事みごとにおさめた。……のだがこれをきっかけに晁蓋が慕われ、なんとこの敵対していた金持ちと孔明、孔亮らが和解わかいし、その一族と望む手下達を連れて梁山泊についてくる事になったのだ。


内心ないしん、青州の政治に対し不安を感じていた彼らは梁山泊の将来性しょうらいせいける事にした、というのが本音ほんねである。



一方、清風寨せいふうさいの知人を頼り柴進さいしんていを離れた宋江であったが、その途中とちゅう清風山の山賊さんぞく燕順えんじゅん達と知り合う。そしてその仲間の王英おうえいうばってきたという清風鎮せいふうちん知寨ちさい劉高りゅうこうの妻を宋江の口添くちぞえで助けた事から頼るはずだったふく知寨ちさいである友人、花栄かえいをも巻添まきぞえにする事件に発展はってんしてしまうのであった。


元々武官の花栄と私腹しふくやす事ばかり考える劉高はそりが合わず、劉高はこれを機に花栄の追い落としを画策かくさく。妻が宋江を恩人おんじんどころか山賊のかしら口述こうじゅつしたため、花栄もこれに通じた賊として宋江そうこう諸共もろともわなにかけて捕縛ほばくする。


青州府せいしゅうふから派遣はけんされた黄信(こうしん)護送役ごそうやくつとめるが、今度は清風山の燕順達が動いて宋江と花栄を助け出す。


青州府は次に秦明(しんめい)という腕の立つ男を派遣。だが清風山側は多くの犠牲ぎせいを出しながらも秦明を仲間入りさせ黄信をも説得した。


この時花栄は冷徹れいてつな作戦を行い秦明を仲間にしようとしていたが、直前ちょくぜん合流ごうりゅうしていた梁山泊からの使者ししゃ劉唐りゅうとう白勝はくしょう猛反対もうはんたい。特に白勝は王倫に妻を助けられている上、林冲りんちゅうの妻の経緯けいいも知っていたので、


『本人が捕虜ほりょの間に秦明の偽物にせものを仕立てて攻撃を行い、劉高に疑心ぎしんいだかせ秦明の家族かぞく殺害さつがいさせる。うらみを抱いた秦明は宋江達の仲間にならざるをない』


という作戦にこうから対立たいりつ。怒りから奮起ふんきし劉唐と石勇せきゆうともない、なんと秦明の妻を救出きゅうしゅつしてしまった。だが劉高のやり口と白勝らの男気おとこぎを見た秦明は宋江と花栄の謝罪しゃざいを受け入れ、みずから仲間入りを決意けついした。


白勝らは秦明の妻と同時どうじに花栄の妻と妹をも救出していたので、宋江は皆を連れて梁山泊への逃避行とうひこうすすめる。清風山では大軍相手に持ちこたえるのは難しいと感じていた花栄はその提案ていあんしたがう判断をくだした。


その道中どうちゅう、土地をめぐあらそっていた賊の呂方(りょほう)郭盛(かくせい)という男達を仲裁ちゅうさいし、そのまま仲間に加えた花栄達だったが、宋江は石勇から渡された手紙から父親が亡くなった事を知らされ、家に戻る決意けついをし途中とちゅう一旦いったんわかれる事になった。


これらの事変じへんにより梁山泊には時を同じくして数多あまたの人材や資金、資材が集まろうとしていたが、北京大名府ほっけいだいめいふ、そして新たに青州からもにらまれるかたちになってしまったのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ