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作者: 古葉湊途

わたしは、公立の小学校にかよう、小学3年生です。わたしは、学校がきらいです。お母さんがいなくてさみしくなるからと、人がたくさんいるからです。わたしは、人と力を合わせて何かをするのがきらいです。みんなが言うことを聞かないからです。クラスのみんなは、どうしてこんなに先生の言うことを聞かないのだろうと思って、とてもイライラします。でも、このことをだれにもいったことがありません。お母さんがいなくてさみしいのは、しかたがないし、何よりわたしも、じゅ業中、先生に怒られることがふえたからです。「お外見ないで先生見なさい」とよく言われます。先生はクラスのみんなの前で言うので、友達にも「外に何があるの?」「何かんさつしてるの?」と聞かれます。かんさつ、というむずかしい言葉を使うのは、さい近、理科のじゅ業で習ったからでしょうか。たしかに、かんさつしているかもしれません。わたしは、お空をかんさつしています。お空には、お母さんがいるのです。前に、おばあちゃんに教えてもらいました。わたしはお母さんに「お母さんがいなくてさみしいのは、わたしがお姉ちゃんになれていないから?」「みんな学校すきって言ってるのに、わたしは学校がきらいだけど、それはわたしがヘンだから?」と、心の中で話しかけています。そうすると、風がふいたり、雲の形がかわったりして、よく聞いていた声で「大じょうぶ、お母さんがいるでしょ」と聞こえるような気がしてくるのです。そしてちょっぴり泣いて、元気が出るのです。お母さんに話しかけているときは、イヤなことも、じかんもわすれて、む中になります。わたしがかんさつしているお空の方向には、おうちがあります。おうちには、お母さんの写真があります。だから、おうちには、おかあさんがいます。でも、学校には持っていけないので、学校にお母さんはいません。だから、さみしくなると、お空をかんさつするのです。そういえば、さっきのじゅ業で、発表したことを先生にほめられました。そのことをわすれないうちに、さっそくお母さんに心の中で話しかけます。「お母さん、さっきのじゅ業で、

「外見ないで、前向きなさい」


だから、学校はきらいです。

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