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零話(れいわ) 〜やり直しが効くこの世界に  作者: トゥルーY
零札幌〜施設入所、奮闘編
11/53

第11話 遅れてきた逆四天王

 グループKのメンバー全員の紹介が終わった様だ。


 皆それぞれの逆四天王の形がある事を知った。

 そういえば、教育係の男の名前や素性を全く聞いていないと思ったので聞いてみると。


「俺か?俺は田山康平、27歳で四天王の称号だよ!それだけ覚えといて」


 と言うとそれ以外は教えてくれなかったのだ。


 今日は自己紹介程度で逆四天王の更生プログラムは明日から始動するようだ。


 今日は自分の部屋で休もうと思ったその時だ。



 ガチャ

「す、すいません。遅れました!!!」

 勢いよく青年が入ってきた。

「あ、忘れてたもう1人新人いたんだった」


 康平は思い出した。


 康平はサクッと自己紹介をする事を促す。

 タバコを直ぐにでも吸いに行きたかったようだ。

 康平は三度の飯よりタバコをが好きだという事を知った。



 早く自己紹介しろという雰囲気が漂い、遅れてきた男性が自己紹介を始める。

 彼の名は飛騨中(ひだ あたる)、18歳でやや彫りが深いアジア系の顔立ちをしている。

 見た目は凄く大人しそうである。


 中は北海道の千歳で育つ。

 そんな中には、夢があった。

 それは、歌手デビューしてライブ会場を満員にする事だ。


 中の曽祖父が元々プロの歌手で四天王であった。

 その姿を見てきたその子供世代、つまり中の祖父も歌手を目指したが、花開かず、いつしか中の祖父の代から逆四天王の称号の家系になった。


 16歳の頃だ、家の物置から曽祖父のCDを見つけ、聞いていると中は音楽の魅力を知ってしまった。

 中の祖父は夢を諦めてしまったが、自分は歌手になりたいといつしか思うようになっていた。



 しかし、そんな事は打ち明けれずにいた。

 音楽で一時期四天王になっていた家系も音楽で失敗した祖父の影響で逆四天王の家系になったという事もあり、家族で音楽の話はタブーの様な感じになっていたのだ。

 だけども中の両親は中が隠れて曽祖父のCDを何度も聞いているのを知っていた。

 中はそんな事は知らないでいた。


 18歳の夏、中は進路を考えなければいけなかったが夢も諦めきれなかった。

 だけど、無難に働く道に行こうとした時、両親は中に逆四天王更生施設の話をする。

 中の夢を知っていたからである。

 ここで、四天王になる事が出来れば、音楽の道も開けるのではないかと小さな希望があったからである。


 中も逆四天王の現状から夢を掴めるとしたらここしかないと思い、勇気を振り絞って入所したのだと話す。



 今日遅れて来た事に対しては、中は緊張しいで腹痛でトイレに閉じこもっていたようだ。


 こうして、男女8人の逆四天王が集まり、四天王を目指す日々が始まった。

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