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竜としてこの世界で生きていく  作者: キリくん
竜の世界
18/19

休日

前に番外編とか言ってましたが全然番外編ではありませんw

今日は修行は休み。竜界での時間は人間界より早いが、一日のサイクルは同じなので土日に休んでる感じだ。


窓から差し込む光でリュートは目を覚ました。


「ん...、もう朝か」


俺はベッドから起きて顔を洗うために洗面台へ向かった。俺の部屋は中々の広さで、高級ホテルのような部屋だ。──まぁ行ったことないけどね…


顔を洗い終わってふと鏡を見た。


「やっぱりこの髪と目は慣れないなぁ」


銀髪の髪に赤い目。まるで西洋の王子様だ。

──あ、そういえば俺王子だった...


「別に嫌じゃないけど、向こうに戻る時にどうするか考えとかないとな」


そう考えながら服を着替えて部屋を出た。


「父さん、ご飯まだだろうし誘って来ようかな」



城はとてつもなく広く、今でも迷いそうになる。城の人も迷いそうになるのか、城の所々に案内図が貼っている。

案内図を頼りに玉座の部屋に向かった。


「父さーん?いるー?」


「おぅ、リュート!おはよう!」


「父さん、朝から声でかい...」


相変わらず元気がいい。父さんは竜の時は威厳があって、王らしい雰囲気なのに、人の姿になると何故か暑苦しいような雰囲気になってしまう。城の人達も、少し手を焼いてるらしい。大事な場では普通なのになぁ。

それと、竜は歳によって人の時の姿が変わるらしい。だが、父さんの姿は歳にあっていない。本当ならもう少し歳をとった姿なのだが、何故か若い青年姿なのだ。だから父親というより兄のような感じがする。今度なんで青年姿なのか聞いてみようかな。


「父さん、朝ごはんまだだろ?食べに行こうよ」


「む?もうそんな時間か。気づかなかった」


「無理しないでくれよ?やっぱり俺も何かしたほうがいいんじゃないか?」


「大丈夫さ、それにまだ子供のお前にさせる訳にも行かないからな」


「そう...」


父さんは俺はまだ子供だから、王子としての立場はまだ気にしなくていいと言った。まだ竜についてよくわからないことも多いため、この配慮はとても嬉しかったのだが、ずっと仕事をしているのを見ていると、申し訳ない気持ちになっていた。


「そういえば、まだラルクは帰ってないのか?」


「あぁ、ラルクにはちょっと遠出してもらっていてな。今日の夜には帰ってくると思うぞ」


「そっか、ラルクもいないし無理しないでくれよ。さ、ご飯行こう?」


「そうだな、腹も減ってきたよ!ハッハッハ!」


「だからうるさいってば…」



父さんとの食事を済ませたあと、俺は何をしようか悩んでいた。


「休みって言ってもなぁ。何したらいいかわかんないし。・・・図書館にでも行こうかな」


何か暇を潰す物がないかと思い、図書館に向かった。



城の図書館はかなり大きく、様々な本が並べられている。


「何か面白い本はないかなー。...お?なんだろこれ。・・・『竜と人と魔』。なんだろう、昔話みたいだけど…」


俺はその本に興味を持ったので、部屋で読むことにした。



部屋に戻ってから、俺は本を読み始めた。



『竜と人と魔』


──遥か昔、世界には3つの種族がいた。1つは人。人は知恵に長けており、その知恵で様々なものを生み出し、文明を発展させていった。もう1つは竜。竜は魔法と武術に長けており、新しい魔法などを生み出していき、その過程で生み出した人の姿になる魔法で、人との交流を深めていった。

最後に魔族。魔族は竜と同様に、魔法と武術に長けていたが、非常に傲慢で支配欲のある種族だった。人と竜を常に下に見ており、自分たちが一番だと考えていた。特に魔族の王のバアルは竜界と人間界をわがものにしたいという気持ちが強く、常に竜界と人間界を狙っていた。

ある時戦争が起きた。バアルがついに竜界と人間界を手中に収めるために攻めてきたのだ。

事態を重く見た人と竜は互いに協力し、魔族に挑んだ。

戦争は数十年にも及び、両者ともに衰えることなく続いていた。そんな時、竜達はある魔法を発見していた。それは『古代魔法』。失われていた禁忌の魔法だった。竜と人の王は戦争を終わらせるために『古代魔法』を使用した。

『古代魔法』の力によって、バアル達魔族と魔族の住む地は異空間に封じられ、戦争は終結した。

しかし、禁忌の古代魔法を使用した代償は大きかった。竜界と人間界が二つに分かれてしまったのだ。しかしそれは魔界のように異空間に別れたのではなく、結界のようなもので遮られてしまったのだ。さらに、人は竜たちの記憶を失い、竜は王だけが何故か不老になってしまったのだった。

竜の王は人の王に代償を受ける前にある事を誓っていた。


「何が起きようと我々はお前達を守ろう」と。


そして世界は分かれ、人から竜の記憶が失われた。竜の王は今でも見守り続けている。誓いを守るために──



本を読み終えた俺は静かに本を閉じた。


「なんかかなり衝撃的な話だったな...。というかこれホントの話なのか?」


もしこの話が本当ならかなり衝撃的な事実だ。


「本当ならこの本の竜王ってもしかして…明日聞いてみよう」


そう考え、本を図書館に戻しに行った。


──その夜


「竜王様、ただいま戻りました。」


「戻ったかラルク。それで、どうだった?」


ラルクの表情は重く、悪い知らせという事が予想できる。


「はい...、竜王様の予想通り、魔界の封印が弱まっています…。数百年ほど前から魔物の動きが活発になっているのはその影響かもしれません...」


「やはりそうか…」



「竜王様、このままでは魔族達が再び攻めてくるやもしれません...。そうなれば竜界だけでなく人間界にも被害が...」


「それはあってはならん...!あいつとの誓いを果たさない訳には行かない...。リュートを守るためにもな。すぐに魔術師達を封印の維持に当たらせるのだ!」


「は!」



「マルス...お前との誓い、必ず果たすからな…」


かなり長くなりましたがいかがでしたでしょうか?設定がおかしいかもしれませんが、暖かい目で見守ってください。

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