修行④
「ふわぁー、眠い...」
大あくびをしながらリュートは目を覚ました
「今日は何するんだろ」
服を着替えながら今日の修行が何か考えていた
部屋を出て城の入口に向かうとファイズが入口に立っていた
「あれ?父さん何してるんだ?」
「おうリュート、今日はラルクが急用でな、俺が代わりにやることになったんだ」
「ふーん、でも父さん仕事大丈夫なのか?」
「今日は仕事は少ないから他の者に任せてきた。ほれ、持って行け」
「おっと、これは...剣?」
ファイズが投げたのは1本の剣だった
「今日は剣の修行だ。キース達は先に行ってるからさっさと行くぞー!」
そういうとファイズはとてつもない勢いで走っていった
「ちょ、ちょっとまてー!!」
最近覚えた身体強化の魔法を使い、あとを追いかけた
──草原──
草原に着くとファイズがキース達と雑談していた
「はぁ、はぁ、父さん速すぎ...」
結局追いつくことができずバテてしまった
「お、来たな。思ったより早かったんじゃないか?ハッハッハ!」
「り、リュート、大丈夫?顔が真っ赤を通り越して真っ青になってるけど」
「流石のリュートでも竜王様には勝てなかったわね。回復してあげる『ヒール』」
セレスが魔法を使うと体の疲れが少しずつ和らいでいった
「ふぅ、ありがとうセレス。楽になったよ。回復魔法使えるんだな」
「私は回復と補助系の魔法が得意なの。怪我したら私に言ってね」
「さ、お前達始めるぞ...と言っても今回はセレスは見学だな」
「そうですね。二人とも頑張ってねー」
「おう!ありがとなー」
こうして剣術の修行が始まった
──剣術の修行が始まって数時間───
「はぁ、はぁ」
俺は地面に倒れていた
「リュート...まさかここまで出来ないとは予想外なんだが...」
そう、俺はまったく剣の才能がなかったのだ。基本的な技や立ち回りですらできなかった
「それに比べてキースの剣はなかなかのものだ。ラルクが教えているだけのことはある」
「あ、ありがとうございます!」
「はぁー...」
「気にするなリュート。お前は魔法の才能は他に類を見ないものだ。近接戦は不利だがそこを補う自分なりの戦い方を見つければお前はさらに強くなるはずだ」
「自分なりの戦い方...」
「じゃあ今日はここまで!帰るぞー」
その日の夜俺は一人で考えていた
「近接戦を補う戦い方...あー!!わっかんねー!」
自分の得意なこととかが参考になったりするかな?
「えぇと、俺が得意なことは.........あー!!」
とても良いアイデアが浮かんだ
「これならいけるかも!よしちょっと練習してみるか!」
リュートは浮かんだアイデアを試すために城の地下にある訓練場に向かった
リュート達が草原で修行しているのは訓練場を壊しかねないからです