修行再開
キースとセレスと一緒に修行再開です
「お前たちー、そろそろ始めるぞ」
「「「はーい!!」」」
「では今回は...あ!リュート、間違っても竜人化をするんじゃないぞ」
「分かってる…」
「え!?リュート竜人化したの?」
キースは驚いた声をあげた
「まぁな、制御できなくて暴走したけどな。記憶もないし」
「でもリュートはここに来て間もないんでしょ?
それなのに竜人化できるだけすごいわよ!」
セレスは目を輝かせながら褒めた
「ありがとう」
けど俺は父さんとラルクを傷つけてしまった自分を許せなかった
すると俺の気持ちを察したのか、ラルクが話してくれた
「気にすることじゃないリュート。元はと言えば私たちがやらせたことなのだ。それにお前なら修行をこなせば力をコントロールできるさ」
「そうか...ありがとうラルク」
「さ、こんな話やめやめ。修行するぞ」
「お父さん、僕たち途中から空気だったんだけど...」
「さ、今回は竜としての訓練だ、全員竜になれ」
ラルクはキースの言葉を無視した
俺たちは言われた通り竜の姿になった
「キースもセレスもすごいキレイな鱗だね」
「リュートこそキレイな銀の鱗だ」
「そうよ、見とれちゃいそう」
キースとセレスはラルクとよく似た色の鱗を持っていた。
キースはとても深い海の底のような色で見ていると吸い込まれそうな色をしている。
セレスは兄とは対照的で空のような明るい水色で心が洗われるような澄んだ色をしていた。
「お互いの見とれあいは終わったか?今日はブレス系の修行だ」
「ブレス?あの口から吐く?」
「そうだ。キースとセレスは基本的なことは教えたからさらに上のことをしてもらう。リュートには基本的なことから始めてもらう。まぁすぐに追いつきそうだが...」
ラルクはこっちをじっと見つめてきた。少し妬むような目で
え?何?俺なんかした?
「まずリュートにやってもらうのは『ファイアブレス』だ。だがお前は全ての属性に適正があるから正直どれでもいい。まぁ炎が1番やりやすいと思う」
「あはは...(なんか自分が怖いわ)」
「では手本を見せるぞ。イメージとしては簡単だ。魔力を口の中に集めて炎を作る。私はは水しかできないから水をブレスにするぞ」
ラルクが口を大きく開けると中心から透き通った水が表れた。水はどんどん大きくなり口いっぱいになった
そして──
バッシャーン!!
大量の水がラルクの口から放出された。激流のような水が周りの石や草を押し流した。
「うわぁー!すげぇ!」
「まっ、こんなとこだな。イメージは魔力をあつめるようにだが、厳密にはブレスは魔法ではない。そこは気をつけるように」
「なるほど、大体わかった。やってみるよ」
俺はラルクに言われた通りにしてみた。
(口の中に炎を集めるイメージ...)
すると口の中がほのかに温かくなる。
(お?こんな感じかな?息を思い切り吸い込んで一気に吐き出す!)
リュートは炎を吐き出した。リュートの口から大量の高温の炎が出てきた。その炎はリュートの目の前の野原を焼き尽くしてしまった。
「あ...やっべ」
「リュート...お前...」
「ら、ラルク?キースにセレスもどうしたんだ...?」
「「「何しとんじゃー!!!」」」
またやってしまった。
もう完全にチートですねリュートさん。でもキースとセレスも結構つよいですよー。