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元、チート魔王が頼りない件。  作者: 雪見だいふく
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現実世界と魔界

ゲホッ。

 ……少し吐いちまったぜ。

 でも、何か手がかりを掴むためにも街へ行った方がいいかもしれないな。


 こうして、俺は学校が終わると速攻で街に行くためバスに乗った。

 しばらくすると、街へ到着する。


 ……ここに何か手がかりがあるはずだ。

 俺はあてずっぽうで街を徘徊する。

 だが、当然ながらにピンと来るものや、怪しいものはない。


 適当に徘徊し、一時間近く経った。


 こんなことなら、魔王様を連れてくればよかったな。

 何か魔法を使って、少しは効率的に探せたかもしれないし。

 俺が、やってる事ってただの時間潰しだからな……。


 そんな時。胡桃の歩く姿が少し遠くに見えた。

 胡桃? こんな所で何やってんだ? しかも、あいつ、街に来る時、絶対に見かけてるぞ。


 魔王様は関係無いって、言ってたけど、絶対にあるよな……。

 俺は胡桃のいる方へ走り出した。

 人をかぎわけ、胡桃のところへ向かう。


 ……どっちに行った。


 左に曲がれば、薄暗い路地裏。右に曲がれば、大通り。真っ直ぐ行けば駅のみだ。

 ここから、更に電車で……。となると大変なので、真っ直ぐという、択は無いだろう。


 あいつ、この前は違うところだったとはいえ、路地裏に入って行ったよな。

 なら、左に賭けるか。


 そして、しばらく歩くと……。


「……さだったな」

「そうだね……」


 誰か分からない声と……胡桃の声が聞こえてくる。ここの角を右に曲がったところか?


「じゃあ、待っててね……。こいつらに……っと」


 何をしてるんだ……? 気になるが、近付きすぎると足音でバレる気がする。

 なので、近付くことは出来ない。


「よぉし……ありが……ん?」

「どうしたの?」

「いや、何か人の気配がした気がして」


 ゴクリ


 俺は息を飲んでしまう。


「……? まぁ、気のせいか。行こう」


 その声と共に足音が遠ざかっていく。

 ふぅ……。危なかった。

 俺は先程まで、二人? がいると思われる場所へ出る。


 そこには……人が三人倒れていた。


 そいつらは、この前と同じ、チンピラのような格好をしていた。

 起こすと、ボコられそうだし放っておくか……。


 俺はこいつらの顔をしっかりと覚え、胡桃を追った。

 すぐに路地裏を出ると、胡桃がまた、どこかに向かって歩いていた。

 今度は一人……? さっきは男の声が聞こえなかったか?

 追えば追うほど、謎は深まる。だが、胡桃が何かに関わっているのは分かった。


 胡桃の後ろを気づかれないように、こっそりと追う。

 すると、左側の通路に移動し、そこにある路地裏に再び入っていった。


 何をしてるんだ……?


 深追いしすぎると、危険な気はするが、恐怖心よりも先に足が動いていた。

 路地裏の大きさは、横に人が四、五人は入れる、今までに比べれば大きい方の通路だった。


 そんな少し明るい通路の中で胡桃をこっそりと追い続ける。


 バァン!


 後ろから、急に瓦礫が崩れるような音が聞こえ、ギリギリ目に見えていた胡桃が気絶するようにその場へ倒れる。


 な、何だ!?

 後ろから、足音がトンと聞こえ、振り返る。


「さっきから、誰かが付いてきてると思ったら君だったかぁ。『お兄ちゃん』」


 そう言う、白髪の美少年はショタ体型の小さい子。それなのに、近付いただけでぶっ殺されそうなオーラを放っている。

 ちなみに、さっきの爆発音は地面が崩れたかららしい。

 上から降ってきたのかは知らないが、アスファルトが盛り上がるように抉れていた。


 お兄ちゃんというセリフに多少の違和感を感じたが返事をする。


「お、お前は誰だ!」

「嫌だなぁ。お兄ちゃん。僕は君の事をよく知っていて、君が大嫌いなのに」

「突然、意味の分からないことを言いやがって!」


 と、震える足を抑え言葉を発する。

 だって、ここは人間界なんだぞ??

 その人間界で、こんな化け物が出現している。夏奈の時といい、何が起きてるんだよ……。


「そっかぁ。お兄ちゃんには、説明が必要だもんね」

「な、何のだよ」

「君も含めた、僕達、勇者の計画」

「俺が何で入っているんだ……?」

「それは、まだ、君の知る必要が無いこと」

「……で、計画ってのを聞いてやろうじゃねぇか」

「そんな上から目線でいいのかなー? お兄ちゃん、『ぶっ殺しちゃうよ?』」


 ちっ。腹の立つガキだ……。確かに魔王様がいない俺に勝ち目が無いことは間違いないんだけども……。


「……教えてください」

「計画としては、君をさらう必要がある。とりあえずは、それだけにしておこうかな……。魔王が邪魔なんだけどね……。まぁ、君には計画用のチップでも埋め込んでおこうかな!」


 そう言うと、急接近してくる。

 おいおいおい! 待てよ、ここは人間界だぞ?! こんなの例外にも程がある。

 でも……。今頃、逃げたところで捕まるのがオチだし。

 俺もスキルを撃てるか、試してみるしか……。


「スキル! ファイア!」


 俺の手にいつも以上に大きい、バスケットボール四個分くらいの大きさの火の玉が手の上に形成される。


「お兄ちゃんがそこまで出来るとはねぇ……。まぁ

負けないけど……!」


 近付く、敵に魔法を打ち放つ。

 だが、それを後ろに流される。ここは、街なんだろ……? 色々とヤバくないか!?


 自分の身だって、危ないのにそんな事を考えてしまっていると、さっき勇者が登場したように、間を挟むように何かが降ってきた……。



 おいおいおい……。今度は何なんだよ!

……!

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