KR-X07+KE-X04〈パロミデス・アルケイディア〉
・機体データ
機体名称:〈パロミデス・アルケイディア〉
型式番号:KR-X07+KE-X04
主な搭乗者:ザビーナ・マーシャル・ラ・オルレアン
所属:オルレアン伯爵領(中立派)
席次:第7席
二つ名:『轟槍』
生産形態:ワンオフ機
種別:円卓の騎士機
動力源:ケルビムアーク
機体全高:6.9m
乾燥重量:5.4t
全備重量:6.8t
最大作戦行動時間:40時間
ジェネレータ出力:3700kW
最大自走速度:320km/h
跳躍高:24m
固定装備:KE-X04『サントールユニット』
携行装備:騎士轟槍『ゲイボルグ』、騎士銀盾『シャムロック』
・機体解説
〈パロミデス〉に強化外装『サントールユニット』を装備した機体で、人馬型の形状を取ることが特徴。
開発されてから時間が経過し、性能的に見劣りするようになった〈パロミデス〉のために考えられた、外付け装備による強化プランの一つで、人馬形態を取る、高機動格闘戦仕様。
コロッセウムでの試合では使用されていなかった装備だが、革命団討伐戦に投入されるにあたって、解禁された。
サントールユニットと呼ばれる強化外装の特徴は4脚の見た目であるが、本体の主脚を覆うように2本、腰部から後ろに伸びるように主脚に比べて細い、残りの2本が配置されている。
接地面積が増えたことによって安定性の向上しているほか、脚部にホバークラフトが追加されており、ブースト機動を組み合わせ高い加速力を得ている。さらに、適宜脚部を接地させることで速やかに方向転換、反転を行えるなど、非常に高い機動力を持つ。
また同時に、跳躍力も大きく向上しており、その巨体に反して、〈ガウェイン〉すら上回る、円卓の騎士最高クラスの機動性能を持つ。
その反面、繊細な機動制御が必要になっているために、操縦難度は高くなっており、また、『サントールユニット』は、その性質上、装甲が薄く、本体に比べて破損しやすいという欠点がある。
しかし、『サントールユニット』が破損した場合は、速やかにこれを切り離し、本体のみでの戦闘継続も可能である。
専用装備としては、通常時と同様の『ゲイボルグ』に、騎士銀盾『シャムロック』が追加されている。
これは、水銀を格納した大型の盾であり、この盾を中心に、微弱な電流を流すことによって、水銀を制御することで、一時的に硬化させて盾、あるいは武器として用いたり、槍を伸長するなどを可能にしている。
また、『サントールユニット』の各所にも水銀を蓄えたポッドが配置されており、流体金属制御による防御を行うことで、ユニットの低い防御力を補っている。
隙のない攻防一体の装備ではあるが、制御電流の技術が不足していることから、複雑な制御は困難であり、単純な動作しか行うことはできない。
ただし、機体から切り離されていた場合でも、制御電流を流せる状態、すなわち触れている状態であれば、ある程度制御することができ、切り離した流体金属を操作し、奇襲を行うことも可能。
しかし、一度切り離した流体金属は、不純物と混ざることで制御制度が低下するため、切り離したものを再回収したり、幾度も使用するのは困難である。
また、流体金属には、水銀を利用していることから、汚染や水銀蒸気の毒性が懸念されている。
このため、水銀に特殊な電導性の液体を混ぜることで、常時水銀を低温に保ち、蒸発量を抑えている。
・元ネタ
パロミデスに関しては、〈パロミデス〉の項を参照。
アルケイディアとは、ギリシャの地名。現在も残っているが、フィクション作品では、理想郷、の意味合いで使われることが多い。(光文明以外絶対殺すマンではない)
本機のモチーフは作中でも描写した通り、半人半馬、いわゆるケンタウロス。ギリシャ神話に登場する種族の名前であり、一般的には酒好きで好色な蛮人とされる。
アルケイディアは、ケンタウロスの住む地とされる場所の一つである。
生まれについては色々説があるが、イクシオーンとネペレーの間に生まれたとか、その息子であるケンタウロス(人命)が牝馬と交わってできたなどとされる。
有名なのは、賢者にも数えられ、数多くの英雄を育て上げたケイローンが挙げられるだろうか。
射手座の元になっているのも彼である。もっと古いところでは、シュメール文明にもその原型が存在するそうだが、ケイローンの射手座が最も親しまれているだろう。
個人的な偏見だが、射手座は射手座そのものはよく知られているのに、構成する星には有名なものがなく、あまり知られていない印象を受ける。
シャムロックは、クローバーのように葉が3枚に分かれている植物の総称であり、転じて三位一体という意味を持つ。
本機においては、『ゲイボルグ』と『シャムロック』と『サントールユニット』の三つの装備で、〈パロミデス〉に三位一体で力を与える、という意味を持つ。
・作者小話
今回の追加装備サントールユニットは、友人が出してきた、〈パロミデス〉強化案をアレンジしたものです。
元は、直接的にケンタウロスかサントールかの名前が付いている4脚騎馬形態だったのですが、採用するにあたって、設定を改変した経緯があります。(ダメだ友人案のメールが見つからないから詳しく思い出せない)
その結果、本編での登場前に、第7章でジブリールの乗機として、本機のサントールユニットの試作タイプを装備した〈ファルシオン〉が登場することになりました。
しかし、ただの騎馬形態では、対〈ガウェイン〉においてはガラティーンを突破できないとチート勢の皆さん以外はぶった切られて勝負にならないので、無効化する手段としての流体金属装甲が追加されました。
流体金属装甲、響きが良くないですか?笑
本来は自由度の低い設定だったのですが、書いているうちに高性能化が進み、制御の自由度が上がったのは内緒。