友達以上、恋人未満
三話です!!
お気に入りしてくれか方、
ありがとうございます!!!
「ねぇ、竜ノ下くん?
ちょっといいかな?」
「な、なにか用かな?」
「うん、ちょっとね」
なんだ?なんだ?
なんの用だろうか?
そういえば鈴野は
俺が女になってもあまり
驚くそぶりは見なかったな
いや、今はそんなことは・・
その時、急に視界に鈴野が
割り込んできた。
「ねぇ?どうしたの?」
「ん?っあぁ、いや、
なんでもないよ」
「そう、あのねさっき
言ったんだけど
ちょっと貴方に話しがあるの」
ついて来て。
そう言うと彼女は歩きだした。
「ちょっ、待って」
俺は急いで後を追った
彼女はドンドン進んでいく。
学校一と言っても過言ではない
彼女と美少女化した俺が
廊下を歩くと本当に
降り向かない人はいなかった。
そりゃあ2人の美人が通る
となったら
俺も降り向く自信がある。
そして、ついたのは
ひと気のない学校の
定番告白場だった。
ここは人通りが少なく
今は使われていない
旧校舎と本校舎を繋げる通路
で、毎年ここで数多くの
カップルや、失恋経験者が
多発する場所だった。
そんな所に俺を呼んで
いったい鈴野は何がしたいんだ?
俺はそればかり考えていた。
もちろん俺はもう思いっきり
美少女となってしまったので
確かに前の俺とは違う。
それでも学校一の美人が
わざわざあの廊下を堂々と
渡り、俺に用があったとは
とうてい思えなかった。
「あ、あのね。」
「・・・う、うん何?」
「わっ、私と友達に
・・・・・・な、ならない?」
「へ?」
あ、思わず素っ頓狂な声が
でてしまった!!!
「だ、だから!!
私と・・・友達に
なってほしいの!!!」
え?ええぇぇぇぇーーー!!??
俺が!?鈴野と友達に!?
いや、本気か?
本気で俺と友達になりたいのか?
「それ本気で言ってるのか」
「本気で、って失礼ね!
本気よ本気!!!
私は貴方と友達になる!!」
どういう展開?これ
俺は分からないがとりあえず
承認しておいた。
というか、さっきから誰かに
見られてそうな気がするんだが、
「うん、友達か、いいぞ」
「ほんとっ?やったぁ〜
ねぇ、本当に友達に
なってくれたの?」
「うん、なるよ」
すると、彼女は
「よしっ、ならもう
言っちゃったね
私と友達になるって、
言わせた者勝ちだよ〜」
・・・?なに?
どういうことだ?
俺は彼女の態度の
急変に困惑していた。
ウフフ、鈴野は不気味に笑った
そして喋りだした
「私は今、貴方と友達になった。
だから貴方と私にはもう
遠慮はいらないよね」
そう言うと彼女は
急に俺に抱きついてきた。
「なっ!!///
なにしてんの///」
「あぁ、君ってやっぱり
良い匂いがするよね、
私、君の事が好きみたい
なの、だから友達になった」
「と、友達になって
どうするつもりだ?」
「女友達っていうのはね、
抱きついたりするのは
普通のコミュニケーション
なんだよ?」
「だから私は貴方にずっと
こうしていても、おかしく
ないの、分かる?」
イヤイヤイヤイヤ、
分かるかっ!?
分かりたくもねぇわっ!!!
つまりだな、鈴野は
俺の事が好きで、抱きつきたい
それで、俺が女になったのを
利用して、好きなだけ
抱きついていようと、
そういうことか、
・・・・・特に嫌ではないな
・・・うん、これいいんじゃね?
その時、
「コラぁ!!なにやってんの
アンタたちぃぃーー!!?」
何やら猛スピードで
かけてくる人物がいた。
「ハァハァ、・・・
アンタたちここで
なにやってるの?」
笹原だ。
非常にマズイなこんな所を
見られるなんて、
それよりなんで笹原がここに?
「あら?笹原さん?
何って竜ノ下くんとお話し
していただけよ?」
鈴野、なんでお前は
そんな悪キャラノリなんだ
「お、お話しって
抱きついてたじゃない!!」
「えぇ、私が無理矢理
抱きついたの」
俺の存在は完全に
空気となっていた。
俺はこの空間にいるのは
もう耐えられなかった。
バッ
「あっ!!竜ノ下
逃げたなぁー!!
「あらま、竜ノ下くん、
急用なのかな?」
俺は逃げた。あの空間は
俺にはまだ
レベルが足りないようだ。
急いで教室に戻った俺は
扉を開けた瞬間に全員の
視線を独りじめしてしまった。
「おーう、蓮。そんなに
慌ててどうしたんだ?」
少しニヤけた
康太と太一が俺に言った。
「おい、お前ら人を
置いてけぼりにして
どこ行ってんだよ」
「あぁ、あのな
ちょっと驚くかなと思ってよ、
そしたら蓮・・・。」
「ん?どうした?」
「お前、鈴野さんに
呼ばれてどっか
いったじゃねえか!!!」
「い、いやちょっと用事
があったんだよ、アハハ」
俺のその言葉を聞いたとたん、
太一が静かに喋った。
「すまん、蓮・・・。
俺ら、全部見てたから、」
「え・・・」
頭が働かない。
見ていただと?
あの鈴野が俺に抱きついた
シーンを、お前らは
見ていたと言うのか!!!」
俺はそこで思い出した。
〜回想〜
「本気で、って失礼ね!
本気よ本気!!!
私は貴方と友達になる!!」
どういう展開?これ
俺は分からないがとりあえず
承認しておいた。
というか、さっきから誰かに
見られてそうな気がするんだが、
「うん、友達か、いいぞ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの感じはやっぱり
気のせいでは無かったのか
「おい蓮、お前は
とんでもない事を
したんだぞ?」
「あの鈴野さんと、抱きつく
という罪は重いぞ!!!」
康太が叫んだ。
「いや!!あれは
鈴野の方から・・・」
あ、
いつの間にかクラス中の
目線が俺にささっていた。
「あ、いやぁアハハ
ヤダなぁ皆
なんでそんなに怖い顔
してるの?」
ふと横を、みると
康太と太一も静かにしていた。
いや、康太お前が
叫んだからだろうが!!!
お前らぁぁ!!
明らかに笑うのを
堪えてるだろ、許せん。
キーンコーンカーンコーン
キ〜ンコーンカァンこ〜〜ん
タイミングが良いのか悪いのか
帰りのチャイムが鳴った。
「はぁ、まあ話しはまた
明日聞くよ、」
康太は言った
「罪を噛み締めようぜ!!」
太一は言った
「お前らは
俺をイジメたいのか!!!」
俺は叫んだ。
そして同時にクラスの
男子を敵に回し、
女子からもあらぬ
誤解を招く事となった。
帰り道
ほんとになんだよ今日は
おかしな出来事が
多過ぎた。
そう言う俺をうつしだす
夕暮れの暖かなオレンジの
光は、道路に
ロングヘアーの影を
うかばせていた。
俺はこんな美少女に
なったことを後悔していない。
それは、
後悔してももう遅いというのと、
俺に新しい世界を
くれた姿だからだ。
しかし、俺は最近
なにか忘れている様な
気がして仕方がなかった。
俺は何故この姿に
なってしまったんだろうか?
「あぁ〜もうっ、
分からないっっ」
道の空のジュース缶を
蹴っ飛ばす
いつもの帰り道。
いつも子供たちが遊んでいる。
俺は挨拶はもちろん
今までその子供たちと
目も合わせなかった。
けど、今は違う
「あ!お姉ちゃん
待ってたよ
今日も遊んでよぉ〜」
「あぁ、いいぞ」
「やったぁ、僕、
お姉ちゃんと遊ぶの大好き」
「あ、ずるいよ!私なんか
遊ぶのよりお姉ちゃんが
もっと好きだよ」
「それなら僕だって
お姉ちゃん大好きだもんっ」
そう、ここの子供たちとは
皆仲良くなってしまった。
俺が女になり、学校帰り
初めてここを通るやいなや、
「ねぇねぇ、お姉ちゃん!!
僕たちと遊んでよー」
なんて声をかけてきやがった。
始めは断ろうとも考えたが、
子供たちの純粋な瞳には
ただ、お姉ちゃんと
遊びたい!!!
そんな感情しかなかった。
俺は、断れなかった。
それからというものの、
いつもここの子供たちに
下校中、遊びに誘われる。
さらに困ったことに
子供というのは可愛いもので、
もう俺は完全にお姉ちゃんと
なってしまっていた。
「お姉ちゃんまたね〜
明日も遊んでね〜」
「はーい、皆も
気をつけて帰るんだよ〜?」
「はーい!!じゃあねー」
バイバーイ、
と皆それぞれ帰っていった。
そこで子供とは違った
もっと色っぽい声が聞こえた。
「ウフフ、竜ノ下くん、
もう完全にお姉ちゃんだね」
「誰だ!?、
あぁなんだ鈴野か」
「なんだとは何かな?」
「いえ、なんでもないです」
「そう・・・ちょっと座ろう」
鈴野がなんでここに?
質問が喉まできたが、
聞かないことにしておいた
「あ、あのね
今日のことなんだけど」
やはりそれか、
まぁ、でもそれは
俺も聞きたかったし、
かえって都合が良かった
「私は貴方の事が好き、
そして私と貴方は友達
になった。
けど友達じゃあ私は
満足できないの
だから、」
「だから?」
ここはきちんと聞く
「だから、ここは
友達以上、恋人未満
ってことにしない?」
「というと?」
「だから、恋人レベルの
イチャイチャはできないけど
でも、友達以上には
イチャイチャしたいの」
「うん」
うん、とは言ったものの
正直どうするか分からない
今まで女子の友達を
つくったことが無かった俺には
その第一号が学校一の美人
なのは、いささか難易度が
高かった。
「ということで、それでいい?」
「いや、でも・・・」
「いい?」
「いやだかr・・」
「いい?」
「・・・・・うん、いいよ」
あー怖い。こんなの
強制じゃねえか!!
いい?の口調がもう脅しの
領域に入ってるんだよ!!!
今日は俺たちはもう
家に帰った。
うわぁ、どうするかなぁ?
これから、鈴野と友達だなんて
・・・はぁ///
家でのお風呂あがりに鏡を見た
とっても可愛い
可愛いすぎる女の子がいた
その女の子はお風呂で
頬が少し赤くなっていたが、
そこにはまた意味の違う
赤面した表情もしていた。
問題はそれが俺ってこと笑
そして、眠りについた。
さぁ、明日は何が
待ってるかなー?アハハ
もう、そこには
普通の女の子がいた。
〜続く〜
まだまだ続く予定です!!!