個体名孤独な虎+兎ヤンデレちゃん付き
高校2年生小虎大征は、典型的なぼっちだ。どこかのバンドガール程では無いけれど、比較的成績普通ぼっちだ。
「あの、小虎君提出物あるかな?先生にクラス全員分集めといてって言われたから」
「あっ、はいあります。国語ですよね」
クラス委員の野兎兎月からのお願いで、よくある小声とあっをつけてから喋り自分の鞄から、提出物の課題を取り出す。
「小虎君そのファイルもしかして、今期のアニメのフルパワー外伝のやつだよね。好きなの?」
「あっ、いや好きとゆうか家にあったからと言うか。とりあえずこれ」
たじたじな言葉で返事をし、課題を兎月に渡す。
「ありがとね、あとなんかごめんね」
「い、いやこちらこそなんかごめんなさい」
(ダメだ簡単な会話しただけで気まずい空気が流れた。思春期に入ってから対人会話が苦手になるし、さらに女子と話すともっと緊張してまともな返答できないし。野兎さんに土下座してでも謝りたい)
(やったー!小虎君の書いた、文字の入った紙が手に入った今すぐ写真に収めたい。先生には、感謝しないと。でもやっぱり小虎君会話苦手なのかな、そんな所も好きなんだけど)
兎月は、色々とあり小虎に惚れ天性の才能か、偶然できた才能なのかメンヘラを会得している。
2人の会話の後午前の授業を終えて、昼休憩に入った。
「やっぱり僕が落ち着くためには、便所飯が必要かも」
小虎は、入学してから5ヶ月で会得した便所飯をしてた。本人は、周りの目を気にせずなおかつ個室感があって落ち着くらしい。
「おい、お前知ってるか。ここのトイレ便所飯してる奴いるらしいぞ」
「ほんとかよ、噂とかではなく?」
「さあ、でもまじっぽくね現に1個閉まってるし」
「でもよくできるよな、心がしれんは」
(う!)
単なる噂程度の事実を突きつけられ軽く心に傷を小虎。一方の野兎はと言うと。
「小虎君どこー。一緒に食べたいのし、私の手作りお弁当だしちょっとした薬も用意してるのに。小虎君しか知らない穴場でもあるのかな」
薬がなんの薬かは、知らないが小虎を好きになってからはずっと一緒に食べようと探してる。
「うさぎちゃーん、何してるの?1人なら一緒に食べようよ」
「わ、わかった今行く」
少し離れたところから野兎の友達が彼女を呼ぶ。ちなみに野兎は、2人分の弁当を持っている。
「え、うさぎちゃんお弁当2個?これ毎日なの?」
「そ、そうだよでも片方はヘルシーだから」
「それでもよく太らないね、もしかして別の所に栄養が…あ、なんかごめん」
漫画でよくある胸に栄養…的なのをしようとしたところで、野兎の胸が0に等しいのを見て謝られる。
「やっぱり、胸が大きくないとすかれないかな?」
「いや、胸はひとつの指標にしか過ぎないと私は思うよ。とゆうかうさぎちゃん好きな人いるの?」
「い、いやー気になっただけだよー」
説得力のない棒読みで返答する野兎。一応野兎は、周りから優しい、顔良し、清楚のレッテルでモテるらしい。
「あれ?うさぎちゃん薬、風邪でも引いたの?」
たまたま弁当袋に入っていた、薬が飛び出ていて薬の存在がバレる。
「あ、これマタタビの粉末だよ」
「なに、猫とでも遊ぶの?」
比喩か本当か、マタタビの粉末薬を持っているらしい。
「おー!グッズの宝庫だ!」
ぼっちあり、便所飯ありの学校生活を乗り切り小虎は、休日にフルパワー外伝のイベントに来ていた。
「お!これは、フルパワーナンバーワン初のグッズ マッドバーストのフィギュアだ…1万3500円高いなやっぱりバイトしようかな。でも、僕のコミュ力じゃまともな接客できないからな」
フルパワーシリーズ、約15年前に始まったサイボーグバトル漫画が原作の大人気アニメ。海外にも多くのファンがおり、今回のイベントはフルパワー外伝の成功を祝うイベントだった。
「いやー、大満足大満足。でも、あのフィギュア買えなかったのは惜しいやっぱりバイトを、自分と応相談だな」
(あれは…小虎君?おかしいな、小虎君は休みの日家でゲームしてだいたい家から出ないのに今日は何か…は!フルパワー外伝のイベント)
たまたま野兎が服を買いに来ていた、ショッピングモールとイベント会場が隣だったらしい。野兎が小虎の休日を知っているのは、ストーカーの賜物らしい。
(でも、小虎君の好みを忘れてたのは完全に私のミスだけど、ここで会えたのは運命声かけようかな?でも小虎君に迷惑かもでも…いや、声掛けなきゃ始まらないよね)
「あの、小虎君だよね」
以外にも珍しくまともな考えで、小虎に近ずき肩を叩く。小虎は、急に話しかけられ体がびくりと震える。
「は、はい小虎です」
「偶然だね私は、服買ってたんだけど小虎君は…その袋もしかしてフルパワー外伝のイベント行ってたの?やっぱり好きなんだね」
もともと気づいていたけれど、知らないふりで話を進める。
「あ、はいまあ好きな方だとは思います。それではこれで」
「ちょっとまって」
「あ、え、はい」
今すぐにでも帰ろうとしていた、小虎を野兎が腕を掴み引き止める。免疫のない小虎は、心臓のエンジンが加速する。
「お昼まだなら一緒に食べない?私もフルパワー外伝好きなんだけど、周りに見てる人いなくて良さを分かち合いたいしね」
「ま、まだなので僕なんかでいいなら」
(野兎さんは、なんで僕みたいなつまらないやつと食べようとしてるんだろう。この間僕と会話して気まずくなったばっ―かりなのに)
(小虎君と一緒に食事ができるのかー、でもマタタビがないからちょっと残念これからは、不測の事態に備えて常備しとこうかな)
半分押し切られた小虎と野兎は、近くにあったファミレスに来ていた。
「私は、秋の彩り野菜パスタ夏限定で」
「あ、僕はこれで」
メニュー表に書いてある、ミートパイを指さして注文する。
「あとドリンクバーを小虎君いる?」
「あ、お願いします」
「じゃあ2つ」
「それでは、確認致しますね…」
確認の後それぞれドリンクディスペンサーにドリンクを取りに行き、席に戻る。
「小虎君何にしたの?ちなみに私は、抹茶」
「僕ですか、僕はブラッコーヒーです」
「え!ブラック飲めるの?私苦いの苦手で飲めないんだよね」
「いや、僕も飲めるって訳じゃないんですけどさっきからずっと眠くて。あとすみません1回トイレ行ってきます」
「はーい」
(小虎君行ったよね、これが小虎君が口つけて飲んだコーヒーカップ舐めてもバレないよね)
野兎が小虎のコーヒーカップを自分の方によせ、飲むふりをしながら小虎が口をつけた部分を舐め始める。
「あ、あの野兎さん何してるんですか?」
「あ、こ、小虎君…いやなんてゆうのかな、私も成長したからブラック飲めると思ったんだけど、やっぱりダメだったやあはは。とゆうか、別に小虎君もみんなと同じで私の事うさぎちゃんでいいのに」
誤魔化すための早口と、話題逸らしのための愛称の話で頭の上に手でうさぎの耳をつける。
「い、いや僕なんかが野兎さんみたいな人をそんな軽々しく呼ぶなんて」
「えーうさぎちゃんって呼ばれたいのに」
「おまたせしました〜秋の彩り野菜パスタ夏限定と、ミートパイです」
会話の途中で注文した2人分の料理が一緒に届く。
「そういえば完全に忘れてたけど、小虎君フルパワー外伝のどこご好きなの?」
「好きなとこですか、沢山ありますよ。まず、あの熱い展開ですよねよくある主人公の覚醒で絶対勝つみたいな流れでも、主人公の覚醒に遅れて敵も覚醒してどっちが勝つか分からなくなるとことか、そもそもの声優さんの演技も凄いですよねあんな熱い演技なかなか見れないですよ」
「おー、すごい早口」
「あ、ごめんなさいキモかったですよね」
席から立ち上がりよくあるオタク特有の早口で、話す小虎に軽く感心している野兎であった。
「いや、別に私引いてるわけじゃないんだよそゆ言う何かに対してすごい熱量持ってるのは、いいことだと思うし」
「そうですか、ちなみに野兎さんは」
「私は、小虎君程じゃないとゆうか到底及ばないけど、そもそものフルパワーシリーズの昔回収されていなかった伏線が別のシリーズで回収なんてとこが過去作との繋がりが見れていいと思うし、なによりもキャラそれぞれのキャラデザが凝ってていいよね」
「あーそれわかります」
小虎並の早口で話す野兎に賛同する小虎。小虎は、自分の好きな物ならあまりコミュ障が発揮されないらしい。
弾んだ会話の後普通に会計をして帰宅していた。
「それじゃ私こっちだから、また学校でね」
「あ、はい今日はありがとうございました」
2人の家は、綺麗に真反対にありそれぞれ電車の方向も違う。野兎がストーカーした時は、家に帰るのにそこそこ時間がかかったそうな。
(やった、何気にフルパワー外伝の話で小虎君のLIMEゲットしちゃった。急に何か送っても迷惑じゃないよね)
話が弾んだ2人は、そのままの流れで連絡先を交換したらしい。
(初めて女子とLIME交換したかもしれない、とゆうかLIMEをら家族以外と交換したのも初めてだ)
友達0人を貫いてきた小虎にとってLIMEを交換したのは、家族を除いて初めての体験だった。
しかし小虎は、気づけない野兎が小虎に惚れていてそこそこヤバいやつだとゆうことに。小虎にとって野兎は、哀れな自分に情けをかけてくれる存在くらいにしか思っていないから。
この作品をきっかけに私の別の作品を見て頂けると嬉しいです。
あと、もうちょっとこうした方がいいなどのアドバイスがあればコメントしていただけると、さらなる作品の質向上に繋がりますのでアドバイス等あればよろしくお願いします。